研究課題/領域番号 |
19K02847
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 名古屋学院大学 |
研究代表者 |
滝浪 常雄 名古屋学院大学, スポーツ健康学部, 教授 (40516986)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 読書指導力 / 支援プログラム / 読書活動推進 / 読書指導 / 読書教育 / 小学校教員 / 読書指導者 / 小学校 / 読書活動 |
研究開始時の研究の概要 |
現在,小中学校では活発に「読書活動の充実」が推進されている。私は教員養成系大学で読書指導ができる教員の養成を目指して,これまでに「読書指導科」を標榜し,そのカリキュラム開発に取り組んできた。しかし,学校現場の教員に目を向けると,読書指導は図書館担当や学校司書に頼る傾向が強く,多くの教員は読書指導に自信が持てない状況にある。次期学習指導要領においても「読書指導の改善・充実」が掲げられ,教員の読書指導力が求められている。つまり,全教員が読書指導の推進者でなければならない。よって、読書指導力のための要素・要件を明らかにし,小学校教員の読書指導力に焦点を当てた支援プログラムを開発のが本研究である。
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研究実績の概要 |
【課題1:熟達した読書指導者の読書指導観及び読書指導実践に関する実態の調査】については、2022年度も、そのほとんどの期間がコロナ禍にあり、十分な調査はできなかったが、本年度末に訪問を許可していただいた学校があったので、訪問調査を行った。岩手、沖縄、高知、福岡、奈良、大分の6県の優秀実践校を訪問した。図書主任や学校司書にインタビューができた。そこでは児童を本好きにさせるイベントや普段の実践はもちろんのことであるが、図書主任や学校司書が中核となって学校全体に働きかける発信力やプレゼン力に優れていることが分かった。加えて、小規模都市では地域の図書館と密接に交流していることがわかり、地域をあげて読書教育に取り組んでいることが分かった。 また、その中でも熟達した読書指導者に出会うこともでき、読書指導への熱い思いが感じられ、多くの指導方法のスキルを知っており、図書館経営の企画運営能力の高さもあった。 以上の調査から【課題2:読書指導向上のための要素・要件の明確化】については、分析できるが、【課題3:小学校教員向けの指導支援プログラムのモデル開発と試行実践】と【課題4:指導支援プログラムの有効性の検証と成果の啓蒙】については、本年度で実現可能できるか、取り組んでいきたい。 まだ優秀実践校の学校訪問が少ないので、できる限り訪問を実施は継続していくつもりであるが、一方で、【課題3】【課題4】の解決のために、現在、瀬戸市内の教員数名と、読書指導力育成のモデルづくりに着手している。本年度内にある程度実現していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度もコロナ禍のため、学校訪問が限られてしまった。1月以降年度末にかけてもほとんどが学校訪問を断られる中、6校が訪問を受け入れてくれ、1校が電話取材に応じてくれた。しかし、この程度のデータ数では、要素要件を明らかにするには不十分であった。
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今後の研究の推進方策 |
【課題1:熟達した読書指導者の読書指導観及び読書指導実践に関する実態の調査】 【課題2:読書指導向上のための要素・要件の明確化】 【課題3:小学校教員向けの指導支援プログラムのモデル開発と試行実践】 【課題4:指導支援プログラムの有効性の検証と成果の啓蒙】 以上が、本研究の課題であるが、課題1と課題2については、もう少しデータを収集したいところであるが、課題1を踏まえて、課題2の読書指導向上のための要素要件を、ある程度明らかにしていくつもりである。 【課題3】と【課題4】については、現在瀬戸市内の小学校の教員と読書指導支援のプログラムのモデルを作成して、どこまで試行実践ができるかにもよるが、有効性が検証できるようにしていきたい。
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