研究課題/領域番号 |
19K02850
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
沼田 千賀子 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (80582808)
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研究分担者 |
横山 郁子 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (00230657)
河内 正二 神戸薬科大学, 薬学部, 准教授 (30549308)
安藤 潔 東海大学, 医学部, 教授 (70176014)
樋野 興夫 順天堂大学, 医学部, 客員教授 (90127910)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | がん教育 / 学校薬剤師 / 外部講師 / カルテット / 学習指導要領 / がん対策基本法 |
研究開始時の研究の概要 |
第2期がん対策推進基本計画にがん教育が組み込まれ、2020年度の小学校での実施を皮切りに順次、全面実施となっている。しかしながらがんは専門性の高い疾患であり、小中高の教員だけで実施するのは負担が大きいと推測される。そのため学校医やがん医療に携わる医師等を活用しながら実施できる体制整備が望まれるが、全国の小中高を合わせると3万5千校程になり、医療現場で多忙を極める医師が対応するのは、困難が予想される。そこで各学校に配置されている学校薬剤師を活用することで、がん教育の実施に貢献できるのではないかと考えた。本研究では、地域の学校薬剤師と連携しながら、担当する学校でがん教育を実施出来る体制を構築する。
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研究実績の概要 |
がん教育の授業予定が、コロナ禍の影響や生徒の急死等もあり(がんが死を想起させるため、生徒の心の負担が大きい)次々と中止となった。実施できたのは、2022年7月7日(木)テーマ「がんになった時のお金の話」講師:がんライフアドバイザー協会川崎由華氏 (4年生 120名 )、2022年「9月29日(木)テーマ「がん細胞を見てみよう」講師:堺市立総合医療センター病理医安原裕美子氏(4年生 120名)、2023年1月27日(金)テーマ「小児のがん」講師:小児科医楠木重範氏(3年生 120名)、2023年3月10日(金)テーマ「小児のがん」講師:小児科医楠木重範氏(2年生 120名)、2023年3月17日(金)テーマ「小児のがん」講師:小児科医楠木重範氏(4年生 120名)の5日間であった。神戸大学附属中等教育学校より、新型コロナ感染拡大防止のため最小限の人数での実施を要請されたため、学校薬剤師の参加が出来ない状況となった。そのため 神戸薬科大学と神戸大学附属中等教育学校教員、及び外部講師によるがん教育の実施となった。 学会発表は、3演題のポスター発表を行った。1)徳田華歩、横山郁子、北夏実、森山由理、國正淳一、藤本佳昭、河内正二、沼田千賀子, 中学生に対する学年縦断的ながん教育の実施と教育効果.第15回日本緩和医療薬学会講演要旨集p225.2022.5.14.Web開催.2)北夏実、横山郁子、徳田華歩、森山由理、國正淳一、藤本佳昭、河内正二、沼田千賀子, 10代から学ぶ医療制度 -がん教育の実施を通して-.第15回日本緩和医療薬学会講演要旨集p225.2022.5.14.Web開催.3)森山由理、横山郁子、北夏実、徳田華歩、國正淳一、藤本佳昭、河内正二、沼田千賀子, がん教育を通して生と死を考える.第15回日本緩和医療薬学会講演要旨集p226.2022.5.14.Web開催.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響と生徒の急死でがん教育の授業を十分に実施することが出来なかった。がん教育実施校において、新型コロナ感染拡大防止の観点から外部関係者の入構が 厳しく制限され、学校薬剤師が参加することが出来なかった。 またSGDに関しては対面を避けて短時間での実施が求められた。 以上の理由により昨年度と同様、学校薬剤師の方々が授業に参加していただく機会が得られず、連携したがん教育のシステム構築を進めることが出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、主に中学校で学校薬剤師が参加したがん教育の授業を実施していく。現在の神戸大学附属中等教育学校およびその近隣の公立中学校でがん教育実施の準備を進めている。現在、一般的にカードゲームとして使われている「カルテット」のがん教育をテーマとしたものを作成している。それを使って授業を行うことで、生徒が興味を持って参加することができると考えられる。また実施する学校薬剤師の方々もがん教育実施に向けたハードルが下がることが期待される。 授業の実践例を学会等で積極的に発表し、多くの教育機関が文科省の推進するがん教育を実践できるように尽力していく。2023年5月28日(日)は第16回日本緩和医療薬学会年会で「もっと自由であっていい!がん教育」のシンポジウムウムを開催する予定である。
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