研究課題/領域番号 |
19K02873
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
菅澤 貴之 熊本大学, 大学教育統括管理運営機構, 准教授 (30551999)
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研究分担者 |
三須 敏幸 広島大学, グローバルキャリアデザインセンター, 教授 (00392241)
桑畑 洋一郎 山口大学, 人文学部, 准教授 (50532686)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 高等教育 / キャリア形成 / 博士人材 / ポスドク問題 / 大学院 / 人文社会系 |
研究開始時の研究の概要 |
大学院博士課程修了者の就業状況については、近年、「ポスドク問題(若手研究者問題)」としてマスコミ等で社会問題化されているものの、大学院重点化政策が開始される1990年代までは博士課程在学者数が3万人未満にとどまり、対象者へのアプローチが困難であったことも影響し、未解明な部分が多い。 そこで本研究では、インターネットによる調査票調査から収集された調査データを用いた計量分析(定量的手法)とインタビュー調査(定性的手法)を組み合わせた実証分析を行うことで、博士人材のキャリアパスの実態を多角的に捉えることを試みる。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、大学院博士課程修了者のキャリアパスについて多角的な視点から明らかにすることにある。本研究では、インターネット調査(webアンケート調査)データを用いて計量分析を行った。さらに、民間企業に勤務する人文社会系博士課程修了者を対象にインタビュー調査を実施した。計量分析の結果、「高学歴ワーキングプア」と呼ばれているような博士課程を修了したことによって労働市場で過度の冷遇(ペナルティ)を受けるということは確認されなかった。くわえて、インタビュー調査からは、大学院での研究生活を送る中で経験的に修得された汎用的能力が職場で活用・評価されていることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで研究対象として、ほぼ見過ごされてきた大学院博士課程修了者に着目し、実証的調査研究によって彼ら・彼女たちのキャリア形成の実像をとらえることができた点に、本研究の学術的意義が存在する。特に、理工系と比べて注目されることの少なかった人文社会系博士課程修了者の民間企業での職業生活を明らかにしたことは本研究の重要な成果である。 さらに、本研究の取り組み、すなわち、人文社会系を含めた大学院博士課程修了者のキャリア形成を実証的に把握することは、高等教育政策を企画立案する際の基礎的なデータとしての利用が期待され、この点において社会的意義があるだろう。
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