研究課題/領域番号 |
19K02882
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
ハドリー 浩美 新潟大学, 教育基盤機構, 准教授 (60534732)
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研究分担者 |
G.S Hadley 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (70311008)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 既成の短期海外研修 / 既成のオンライン短期海外研修 / 教育の質保証 / 教育的介入 / 事前・事後指導 / 英語運用能力の測定 / 研修前後の自己評価 / 短期海外研修 / オンライン学習 / 混合研究法 / グラウンデッド・セオリー・アプローチ |
研究開始時の研究の概要 |
教育再生実行会議による日本人留学生倍増の提言を踏まえ、短期海外研修を正課科目として認定する大学が近年増加している。しかしながら量的拡大を急ぐあまり、教育理念に沿った短期海外研修プログラムを派遣先大学と協同で開発する余裕のない大学も少なくない。 本研究の目的は、派遣先大学が提供する既製の画一的な短期海外研修プログラムに、派遣元大学での効果的な事前・事後指導を付加することにより、学士課程カリキュラムの正課科目としての教育の質を保証することにある。そのために、参加学生の経年データを量的・質的に分析し、地方国立大学で実行可能な事前・事後指導の全学モデルを構築する。
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研究実績の概要 |
我が国では地方国立大学においても、学生にとって留学より参加のハードルが低い短期海外研修プログラムが正課科目として提供されるケースが増えてきた。しかしながら、多くの場合、派遣先の海外大学が提供するプログラムをそのまま利用するかたちで実施されており、教育の質の保証が十分なされているとは言い難い状況である。そこで、派遣学生の研修参加前・参加後のデータに基づく効果的な事前・事後指導のモデルを開発する予定であったが、コロナ渦で派遣がすべて中止となり、データ収集も滞ってしまった。そのため、代替としてオンラインで提供された短期海外研修プログラムの参加者を対象に、アンケート調査結果や報告書の量的・質的データを収集して分析したところ、オンライン上であっても大学の教育目標に沿った教育効果が期待でき、さらに適切な教育的介入によってその効果が高まる可能性が示唆された。なお、対象としたオンライン研修は、いずれも英語運用能力の向上を主な目的としていたことから、研修前後での英語力伸長を客観的な英語運用能力測定テストにより測定したところ、英語のスピーキング能力において一定の伸長が認められた。次年度からようやく派遣型のプログラムが再開されることになったため、実際に現地で学んだ学生から各種データを収集すると同時に、大学として養成すべき具体的な能力やスキルを明確にし、その養成に必要となる教育的介入を組み込んだ事前・事後指導の全学モデルを構築することにしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ渦で派遣型の短期海外研修が中止となり、事前・事後指導のモデル構築に必要なデータを収集することができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は実際に現地で学んだ学生から量的・質的データを収集し、短期海外研修プログラムが大学の教育目標達成に寄与するよう、具体的な教育的介入を組み込んだ事前・事後指導のモデル構築を開始する予定である。なお、2021年度の教育再生実行会議における提言のとおり、オンライン教育は新型コロナウイルス感染症の収束後も高等教育の一端を担うことが期待されるため、オンライン版の海外短期研修に関してもデータの収集・分析を継続したい。
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