研究課題/領域番号 |
19K02885
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 東京大学 (2021-2023) 名古屋大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
阿曽沼 明裕 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (80261759)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 研究大学 / 米国 / 組織的基盤 / 財務基盤 / 多様性 / アメリカ / 財務 / 組織 / 存立基盤 / 財務・財政 / 財政・財務 |
研究開始時の研究の概要 |
まず第一に、研究大学を検討するための枠組みを構築する。研究大学とは何か、研究大学と非研究大学との比較枠組みを検討し、組織的・財政的基盤でどこに着目すべきかを検討する。第二に、研究大学と非研究大学を比較し、研究大学独自の共通な構造を実証的に明らかにする。しかし、第三に、共通な構造を探すのと逆に、研究大学群の多様性に着目し、組織的・経済的基盤にどのような多様性があるのかを明らかにし、そのパターン化を行う。第四に、こうした研究大学の共通な構造や多様性の背景にあるメカニズムを探る。研究大学群および個別研究大学の形成の歴史も検討する。第五に、以上の検討を経て、日本の研究大学の在り方を考察する。
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研究成果の概要 |
本研究では、米国の研究大学がどのように維持され支えられているのか、その組織的・経済的基盤について分析した。組織的には、多くの研究大学が大規模な総合大学であり、部局の構成が研究大学以外と異なること、分権的運営がなされていること、また教育と研究の双方を効率化するためにマトリクス構造が発達していること、財務的には、高等教育システムのなかで、学生数、機関収入、基本財産、政府補助金が著しく研究大学に偏っていること、研究大学の財源構成は平均的に見れば他の研究大学以外の大学と異なるが、研究大学の中でも多様性があり、異なる存立基盤があることなどが明らかにされ、研究大学の類型化がなされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究大学に関する学術的な研究には、歴史研究や科学社会学的な評価システムの研究、政策科学的な研究などがなされてきたが、本研究では研究大学の組織的基盤や経済的基盤について、非研究大学との違いやその多様性に着目しながら明らかにした点、また研究大学の存立基盤の検討によって学問研究の社会的基盤の一端を明らかにした点に意義がある。また、政策的には、研究評価を厳しくし、重点投資すべき領域や機関を選定し、競争的環境を強化する傾向があるが、より長期的な観点から、研究大学には何が必要なのかを検討する材料を提供するという点で社会的意義がある。
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