研究課題/領域番号 |
19K02913
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
吉利 宗久 岡山大学, 教育学域, 教授 (60346111)
|
研究分担者 |
一木 玲子 大阪経済法科大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (20351174)
村上 理絵 (横内理絵) 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 助教 (30808811)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 医療的ケア / 特別支援教育 / インクルーシブ教育 / 就学 / 障害者権利条約 / 通常の学校 |
研究開始時の研究の概要 |
インクルーシブ教育システムへの転換期を迎えた日本において,通常の学校,病院,特別支援学校等が連携する切れ目のない学校システムの構築が求められており,その実現に向けた地域・学校レベルでの制度設計とそれに基づく実践化条件の解明が喫緊の課題である。本研究は、とくに医療的ケア児を支えるインクルーシブ教育システムの共通基盤とその応用可能性の究明を意図する。まず、米国の学校における医療的ケア提供システムの検証と応用を追究する。また、わが国の学校システムの今日的評価と実践モデルの開発を進める。これらの検討から、通常の学校における「医療的ケア」児の支援システムを実体化し定着させる諸条件の解明に取り組む。
|
研究実績の概要 |
本研究は、医療的ケア児を支えるインクルーシブ教育システムの基盤を明らかにするとともに、実践的課題を提起することを目指している。とりわけ、海外や国内の先駆的地域における医療的ケアを要する子供に対する教育的支援の状況を把握し、応用可能な示唆を探ることを試みた。本年度は、昨年度と同様に、新型コロナに起因する様々な制限により、海外渡航や現場訪問を伴う実践的・臨床的研究については十分に取り組むことが困難な状況にあった。そこで、今後の臨床研究の基盤となる理論的研究に焦点化する取り組みを継続した。具体的には、日本のインクルーシブ教育に向けた特別支援教育改革の動向、医療的ケア児の就学問題の現状と課題の究明を進め、すでに一部は海外の専門ジャーナルへ掲載された。そのほか、前年度に引き続いて海外の先駆的取り組みの分析を継続した。ただし、本研究の究明課題が主に医療的ケアを扱うため、フィールド調査における感染症のリスクは依然として好転しなかった。そこで、医療的ケア児の就学と修学を支える教育システムの基盤を解明するため、わが国で発生している訴訟の分析など理論研究の強化に努めた。今後,究極的には学校現場での調査研究が不可欠となるが、本研究課題の究明のためにすでに実施した小規模調査や事例の分析がいくつかの成果をあげている。それらの成果の一部は、新たに国内外の専門ジャーナルに掲載することができた。引き続き、残された課題の究明に向けて研究を進めていく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナの影響により、一部の研究計画を変更した。そのため、当初の予定通りの進捗状況とはならなかったが、研究成果はコンスタントにまとめることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究期間を通して、収集したデータの最終的な分析を行い、その成果を学術論文として公開する。
|