研究課題/領域番号 |
19K02915
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
松本 秀彦 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 教授 (70348093)
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研究分担者 |
高橋 由子 高知大学, その他部局等, 特任助教 (70915016)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 読み書き障害 / MIMモデル / 小学校低学年通常の学級 / 国語学力 / 10分教材 / MIM / 小学校低学年通常学級 / 読み流暢性 / MIM-PM / 実践導入 / 読み障害 / 学習困難予防 / LD-SKAIP / 10分間指導パッケージ |
研究開始時の研究の概要 |
高知県の教育課題である学力向上を解決するには、学習基盤である文字読み能力の向上が近道である。そのために読み障害に起因する学習障害の予防に有効な「読み流暢性指導教材MIM-PM」の実施学校を増やすことを目指す。そこで本研究は、教員業務負担を増やすことなく隙間時間で手軽に実施できる“10ミニッツ指導パッケージ”を開発することによって導入促進の実践研究を行うこととする。指導実践時の教員の負担感の増加量及び読み流暢性の指導効果を検証し、さらには読み障害リスクの高い児童の早期発見からICT活用した個別指導に導くような指導体制確立も目指す。初年度は1校における実践、二年度には計10校の実践を計画している。
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研究実績の概要 |
課題①10ミニッツ指導パッケージの活用効果の検証:当初目標は協力校10校で児童の学習効果をアセスメントテストで検討することであったがコロナ感染拡大によって2021年度に引き続き実施できなかった。読み流暢性MIMの校内研修会による関わりを継続し、MIM-PMアセスメントテストの実施とデータ検討を続けて取り組んだ小学校は6校、新たに校内研修会を実施した小学校が2校あった。それぞれの学校において読み流暢性と指導方法および学習の課題について事例検討を行った。 課題③学力とMIM-PMアセスメントテストとの関連性:MIM-PMアセスメントテストの得点とその後の学習成績の関連性について多変量解析を適用し分析を行った。統計手法の適用方法論の再検討の必要性があり分析を引き続き行うこととなった。 課題④個別指導ニーズ児童への指導体制:デジタルMIM教材などのICT活用による個別指導の有効についての検討は、2021年度に引き続きコロナ感染拡大により個別指導が不可能となり検討できなかった。 課題⑤教育委員会との連携:高知市教育委員会の学校支援事業によって1校にMIM指導を導入した。仁淀川町の1校を除く2校の小学校においてMIM指導の取り組みを行った。 課題⑥啓発活動:高知大学教職大学院附属学校教育研究センター主催オープン講座において読み流暢性指導MIMをテーマとして高知県教育委員会および学校関係者に向けた研修を行った(参加者約20名)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
MIM指導を広げる活動は継続的に実施され成果をあげた。教育委員会事業との連携関係を継続できたこと、小学校の校内研修会によるところが大きい。一方で、小学校における個別指導の実施はコロナ感染予防の観点から行うことができなかった。また、デジタルMIM実践の検証については特に医療機関においてコロナ感染拡大による業務繁忙のため行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
(1)2019~2022年度にMIM指導を導入した10校において読み流暢性能力と学習困難の対応について事例検討を通して検討を行う。 (2)読み流暢性能力と学力との相関関係に関する分析方法を再検討し統計解析を再開し結果を2023年中にLD研究に投稿する。 (3)医療機関と連携して発達障害の診断がある児童における読み困難の指導にMIMが効果があるかデータ集積を開始する。
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