研究課題/領域番号 |
19K02918
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 福山市立大学 |
研究代表者 |
平野 晋吾 福山市立大学, 教育学部, 准教授 (90571654)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 睡眠 / 生活リズム / 入眠困難 / アセスメント / 入眠状態 / 環境適応 / 睡眠記録 / 脳波 / 睡眠・覚醒調節 / 睡眠構造 / 睡眠脳波 / 馴化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,自閉スペクトラム症(ASD)児者やその家族における代表的な愁訴の1つである入眠困難の特徴を明らかにし,生活リズムの形成や改善に資するアセスメント法の開発を目的とする。 入眠困難の特徴の解明には,日中の活動や睡眠を主観的に評定する手法に加えて,睡眠ポリグラフ法等の客観的な測定手法を導入する。入眠時においては,行動変容の特徴と電気生理学的変化の関係を明らかにし,入眠過程及びその困難の特徴を明らかにする。そしてASDの特性も考慮しつつ,生活の実相や個別の特徴にも着目した,教育現場におけるアセスメント及び生活リズム改善支援の在り方について検討を加える。
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研究成果の概要 |
本研究は,ASD児者の入眠困難の特徴を明らかにし,生活リズムの形成や改善のための個別支援計画立案に資するアセスメント法の検討を目的として実施した。基礎研究においては順応が必要な環境においては,入眠時間の短縮と睡眠の持続力が弱くなる特徴が示唆された。また,ASD児における事例検討では,入眠困難と共に睡眠の時間帯やリズムの乱れ,中途覚醒という共通する傾向が示された。そして日中の活動の質が主観的・客観的な睡眠困難と関連することが示唆された。これらの研究より,発達検査や日中活動記録と睡眠困難との関係を多角的に読み解くアセスメント法の重要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究においては,ASD児者の入眠困難を含む睡眠や生活リズムの非特異的な発達は,その特性と生活・睡眠環境との長期的な相互作用の中で起こっていることが示唆された。そして,空間や時間の構造化が常に支援の課題となる発達障害児の睡眠を改善するためには,より多角的・多専門的な連携体制の中で,一人ひとりを理解し支援するための自立活動的な視点を持つ支援方法の開発が求められていることを示した。本研究は,睡眠日誌などの主観的記録と客観的指標を組み合わせ,日中活動と睡眠の関係を読み解くためのアセスメント法開発に役立てることのできる知見を提供する。
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