研究課題/領域番号 |
19K02942
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 大阪電気通信大学 |
研究代表者 |
赤滝 久美 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 教授 (30280811)
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研究分担者 |
三田 勝己 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 障害システム研究部, 客員研究員 (40100169)
渡壁 誠 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (70182946)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 特別支援教育 / 訪問学級 / ICT / 訪問教育 / 教育学 |
研究開始時の研究の概要 |
訪問教育は訪問生と教員との一対一の関係が長期に続き,学級という考えや体験が存在しない。我々はWeb教室を使って合同学習を行う『ICT訪問教育』のモデル研究を実施して,ICT訪問教育が一対多という本来の教育体制に近づけることを検証した。本研究では,ICT訪問教育をより充実させるために,以下の課題を設定して実証運用を行う:(1)Web教室合同学習に最適な教育プログラム,(2) Web教室を利用した学校行事などの参加,(3) 保護者間交流へのICTの活用,(4)ICT訪問教育の基盤整備。また,全国の遠隔教育の実態調査を行い,実証研究の成果を総括して,ICT訪問教育の実用化を目指す。
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研究成果の概要 |
訪問教育に付随する大きな課題は,訪問生と教員との一対一の関係が長く続くために,同世代の生徒が集う学級という体験がなく,狭い教育環境に制約されることである。訪問教育の課題を解消するために,居宅と教室との間でオンライン教室を構築し,合同学習を行うICT訪問教育を着想し,訪問生と通学生を交えた一対多という本来の教育体制に近づける有用な方策となることを検証した。さらに,オンライン教室合同学習を超えて,終業式や卒業式などの学校行事,校外見学や宿泊研修などにオンライン参加しICT活用の拡大を図ってきた。また,分身ロボットを導入することよって,訪問教育を点から面へその活動範囲を画期的に広げることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
訪問教育は継続して教育を受ける機会を与え,生活にリズムと潤いをもたらし,生活の質を向上させる重要な教育システムである。しかし,最大の課題は狭い教育環境に制約されることである。オンライン教室合同学習は訪問生を含めた多数の生徒が集う本来の教育体制に近づけることができた。また,このICT教育システムを学校行事への参加まで広げたことは,これまで訪問生が経験することが無かった教育環境を拓くところであった。さらに,ICTに加えロボットを導入したことは,訪問生が仮想的に学内外を移動することを可能にし,教育活動に止まらず学友や教職員とのコミュニケーションや社会参加を拡大できる可能性を期待させた。
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