研究課題/領域番号 |
19K02999
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
市川 治 滋賀大学, データサイエンス学系, 教授 (00821612)
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研究分担者 |
伊達 平和 滋賀大学, データサイエンス学系, 准教授 (70772812)
右田 正夫 滋賀大学, 教育学系, 教授 (70335157)
田中 宏子 滋賀大学, 教育学系, 教授 (00324559)
糸乗 前 滋賀大学, 教育学系, 教授 (90324558)
辻 延浩 滋賀大学, 教育学系, 教授 (00378431)
磯西 和夫 滋賀大学, 教育学系, 教授 (50223061)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 授業内音声イベント / 授業活性度 / 深層学習 / ターンテーキング / マイクロフォンアレイ / 多チャンネル音声収録 / 音声イベント / ターンテイク / 音声データ / 可視化 |
研究開始時の研究の概要 |
従来、「授業が活性化した状態」を客観的に計測する指標は存在しなかった。それを確立することを目指す。教師と生徒の発話のターンが良好であるか、生徒の発言が特定の生徒に偏っていないか、という情報をマイクロフォンアレイの技術により取得する。さらに、問いかけ発話や誉める言葉の抽出や教室内のざわつきの検知を併用することにより、授業の活性度の指標を道びく。従来研究にしばしば見られるような音声認識への過度の依存は避ける。滋賀大学教育学部附属中学校・小学校の協力を得て、実際の授業音声のデータを取得する。また、参観者や児童・生徒による授業評価、および教師の自己評価を参照データとすることで、指標の精度を評価する。
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研究実績の概要 |
研究の主たる目的は,教師と生徒の発話のターンテーキングに着目して,授業の活性度の客観的な指標を見出し,その測定の手法を確立することである。 これまでの年度において,実際の中学校・小学校の教室で,実際の授業の音声を収録した。3名の評価者により、収録した授業ごとの活性度を主観的に評価した。また、授業の中で発生する「教員による説明」「板書」「グループワーク」「机間巡視」「ビデオ視聴」「生徒発言」「拍手」「笑い」などの授業内音声イベントの可視化にもニーズがあることがわかったので、全部の収録授業について、それらのイベントの発生時刻を人手にて付与する作業を行った。 今回報告の2022年度は、昨年に引き続き、教員や生徒の発言イベントの時間や回数、板書イベントの時間などを特徴量として、授業の活性度の主観評価値を推定するモデルの構築に注力した。この際、活性度の評価者が従来の3名で少なかったので、音声のみを後から聞いてもらい、主観評価者を5名に増やした。モデルの学習においては、特徴量選択のために Lasso 回帰を使用し、選択した特徴量を用いて、主観評価値を推定する LightGBM回帰モデルと、3クラスの主観評価クラスを推定する LightGBM分類モデルを構築した。 マイクロフォンアレイによって収録した音声の活用については、HARKソフトウェアを用いて音源方向推定を行い、発声の位置を検出する。具体的には、2基のマイクロフォンアレイが出す音源方向の交点を発声位置とするが、そのまま実行すると教室外に交点ができるなどのエラーが頻発する。これを補正するプログラムを作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年までに収録した音声について手作業で付与した正解ラベルデータを入力とする主観評価値推定モデルを完成することができた。
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今後の研究の推進方策 |
4年目(2022年度)は,当初計画の最終年度であったが、コロナ禍でデータ収集が1年遅れたため、分析作業が完了していない。1年間期間を延長して、分析作業を継続する。具体的には、手作業でラベル付与したイベントを入力するのではなく、音声から推定したイベントを入力として性能を計測する。
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