本研究は、図的表現を用いた思考課題のトレーニングにより空間認識能力に向上がみられるかについて実験的に検証し、脳の静止状態における領域間結合の変化により空間認識能力の向上を客観的に評価することを目的とする。まずは図的表現が有する階層的構造に対してどの水準に対して視覚的注意を向けるかにより自発的な視覚的思考の方略に違いがみられるかについて、視覚認知研究における実験パラダイムをもとに検討を行う。実験結果をふまえ、思考トレーニング方法の開発および脳活動の静止状態機能結合の変化によるトレーニング効果の評価をおこなう。最終的には、さまざまな図的表現を用いた思考トレーニングプログラムの開発を進める。
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