研究課題/領域番号 |
19K03022
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
高田 淑子 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (70302255)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 天文教育 / インターネット望遠鏡 / VR教材 / 理科教育 / 天体観察 / ICT教育 / 全天カメラ / 未来の教室 / 教科教育 |
研究開始時の研究の概要 |
小・中学校の学習指導要領では、天文分野のすべての単元で「天体を観察すること」と明記されているが、授業ではほとんど実施されていないのが現状である。 そこで、教室で児童・生徒が持つタブレット端末から、リアルタイムで、(1) 遠隔の望遠鏡を操作して行う天体観察(インターネット望遠鏡)、(2)月や金星の満ち欠けとその変化の観察(天体ライブ配信)、(3)太陽、月、星座の位置と動きの観察(定点全天ライブ配信)が可能なIoT天文台を構築する。 小・中学校で、IoT天文台を活用し天体観察を行う授業実践を展開し、IoT天文台の普及・促進を図り、21世紀型「未来の教室」における観察授業の展開につなげる。
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研究実績の概要 |
本研究では、学校現場で実施が困難である天文分野の観察を学校の授業中に実施できるように、学校現場で利用しやすい「天体総合観察システム」構築を目的としている。天体画像等を自動で蓄積、映像化、DB化しホームページ上で公開することで、天体の日周運動等、長期間にわたる観察が必要な事象や、季節による変化等、観察データを基にした一元的な学習教材を開発する。新型コロナウイルス感染症への対応により学校現場のICT化が促進され、本研究のような「未来の教室」で活用できる教材の具現化が早急に求められている。 2020年には、仙台市、タイ、石垣島の3地点に設置した全天ライブカメラの撮像映像をホームページで公開した他、これらの3地点の空の様子や天体の運動を比較し、太陽の日周運動と季節変化を理解する小・中学生対象の教材を製作し公開した。しかし、令和2年度に発生した大学の情報システムセキュリティインシデントにより公開用ホームページサイトがアクセス不能となり、令和4年度に別サイトで仮復旧したが、システム環境が変わり復旧の途中である。 出張が困難な中、仙台で全天の星空や太陽の動きを360°カメラで撮像し、天球上での星座の日周運動や、四季の太陽の日周運動の違いがわかるVR映像を制作、YouTubeで発信し、3次元的に時空を超えて観察できる教材の可能性について検討している。この星空や太陽の日周運動のVR教材をVRゴーグルやタブレット端末を用いて観察することにより、星や太陽の動きを3次元的にとらえて学習する授業も試験的に実施した。天体の日周運動のような長期間にわたる観察が必要となる事象をVR教材という新たなICT技術を応用することで、「未来の教室」で活用可能な教材開発につながった。 また、インターネット望遠鏡のシステムの更新について検討し、天体望遠鏡の復旧後に速やかに稼働できる体制を準備している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
設置済み全天カメラも故障し、コロナ禍、出張が困難であり、修理が滞っている。また、2020年度に本研究のデータ蓄積・公開の中枢である本学の情報サーバーシステムにセキュリティインシデントが発生し、それ以降システムの復旧が遅れている。今年度、一部仮復旧を果たしたが、様々な利用制限があり、学外サーバの活用を検討せざるを得ない状況である。 さらに、令和3年2月に発生した地震により、本学所有の天文台のドームと天文台内の望遠鏡に被害が発生し大規模修繕の予定が組まれたが、修繕前の令和4年3月に再度発生した震度6の地震の影響で望遠鏡本体にさらなる不具合が発生し、令和5年度に修繕が持ち越され復旧が遅れている。そのため、インターネット天文台関連の開発も滞っている状況である。 この3年間は、度重なる地震被害とコロナ禍と大学情報システム障害という、研究環境の土台の崩壊に見舞われ、遅延が生じている。
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今後の研究の推進方策 |
インターネット望遠鏡の礎である天文台の復旧を見越し、天体ライブ配信のための機器整備、ならびに、インターネット望遠鏡のシステム方式を更新する。さらに、頓挫しているデータ集積・配信システム関連の整備を早急に行い、ホームページによる再公開に繋げる。また、全天カメラ設置拠点における修繕、並びに、設置予定拠点における全天カメラの設置を試みる。 継続して、児童生徒を対象とし、今まで開発している教材を用いた実践授業を行い、教材の評価を実施し、教材開発に反映させる。 以上により、地震被害、大学の情報システムセキュリティインシデント、並びに、コロナ禍の三重苦で遅延している本研究の推進を図る。
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