研究課題/領域番号 |
19K03059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
川本 佳代 広島市立大学, 情報科学研究科, 助教 (10264938)
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研究分担者 |
内田 智之 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (70264934)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 論理的思考力 / キットビルド / 論理的思考力育成プログラム作成支援システム / 学習支援システム / クラウドコンピューティング / 論理的思考力育成 / 学習システム |
研究開始時の研究の概要 |
教師が学習者に提供する概念マップの構成要素(キット)を学習者が組み立てる作業(ビルド)として行う方式であるキットビルド方式に基づき,学習者の能力に即した学習活動とその活動に対する評価の即時フィードバックを効果的に行うことで、論理的思考力を構成する分析力・論理構成力・表現力を系統立てて高める論理的思考力育成プログラムを提案し、複数の題材を用いた論理的思考力育成システムとして実装し,評価実験により提案プログラムの有用性を示す。
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研究実績の概要 |
論理的思考力は、国際社会・情報化社会で活躍する人が備えておくべき能力の一つであり、様々な場でその重要性が強調されている。本研究の目的は、学習者の能力に応じた学習活動とその活動に対する評価の即時フィードバックを効果的に提供することで、系統立てて論理的思考力を高める論理的思考力育成プログラムを提案し、評価実験により提案プログラムの有用性を示すことである。4年目となる2022年度は、これまでに開発した(a)「フローチャート作成課題を用いた学習システム『ろっつ』」、(b)「平面図形問題を用いた論理的思考力育成支援システム」、 (c)「フローチャート組み立て課題を導入した論理的思考力育成システム」、 (d)「グラフを用いた問題解決プロセスを導入した論理的思考力育成システム」、(e)「プログラミング的思考の育成をめざすヒューマノイドロボットを導入した学習システム」、および(f)「数論問題を用いた学習システム」を同一プラットフォーム上で統一的に扱い、学習者の知識・技能に基づき適切な課題を課すための学習プランを自動提案する機能を有する論理的思考力育成プログラム作成支援システムのプロトタイプ構築を進めた。これまでに開発した学習システムの統合に手間取り2022年度中にプロトタイプの構築を完了できなかったため2022年度は研究成果を出せなかった。その一方で、プログラミング的思考育成効果を高めるべく(a)~(f)の学習システムのうち(e)の学習システムを改良し実装して評価実験を行い研究成果が得られた。その研究成果を早期に発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
4年目である2022年度は、論理的思考力育成プログラム作成支援システムのプロトタイプの構築に力を注いだ。また、昨年度に引き続き「学習者の特性・能力情報の同定とその獲得手法の開発」、「系統的にまとまった論理的思考力育成プログラムの開発」および「論理的思考力育成プログラムに基づいたシステムの開発」についても研究を行った。学習者の特性・能力情報から学習者の能力を効果的に推定する方法および適切な問題レベルや選択肢の数などを学習者ごとのプログラムとして提示する方法の開発には、論理的思考力育成プログラム作成支援システムを用いた実験を繰り返す必要がある。2022年度中に、そのシステムを実装できなかったため、適切な評価実験を行えなかった。2023年度は、早期にシステムを完成させ、研究をまとめたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度も 概要で述べた学習システム(a)-(f)を対象とした(1)学習者の 特性・理解度の同定とその獲得手法および(2)系統的にまとまった論理的思考力育成プログラムの改良について継続して取り組む。さらに、(3)論理的思考力育成プログラムに基づいた学習プランを自動提案する機能を有する学習支援システム構築を継続する。2023年度に繰り越した資金を活用してシステムのプロトタイプ構築を推進する。また、研究成果を順次国内会議・国際会議で発表し、雑誌等に投稿していく予定である。
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