研究課題/領域番号 |
19K03128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 兵庫医療大学 |
研究代表者 |
藤野 秀樹 兵庫医療大学, 薬学部, 准教授 (90510975)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 放射線教育 / 市販試薬 / 天然放射性核種 / 天然核種 / 放射線計測 / 自然放射線 / 塩化ルビジウム / 塩化カリウム / 酸化ルテチウム |
研究開始時の研究の概要 |
原発事故により7年以上経過したが放射線に対する関心は高く、不安は払拭されていない。放射線に関する不十分な理解は不安を助長させると考えられ、正しい理解へ導けるような放射線教育が必要である。放射線源と測定機器による放射線計測を取り入れた体験学習が効果的と考えられるが、線源を管理区域外へ持ち出すことは放射線管理の面で望ましくない。そこで、放射線管理が不要な天然核種を含有する種々の市販試薬を用いた放射線教育用の体験学習プログラムを開発し、チーム基盤学習形式を取り入れた地域住民を対象とした放射線教育を提案する。本提案の成就により、放射線に関する正しい知識と理解が促されると期待される。
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研究成果の概要 |
研究成果として市販試薬に含まれる40K、87Rb及び176Lu等の天然核種を放射線源とし、β線やγ線を教育用放射線計測器にて計測する放射線教育プログラムを構築した。具体的にはアルミニウム箔を用いた遮蔽試験を考案した。放射線の計測値は核種のβ線エネルギーに応じた減衰を示し、減衰曲線の傾きより求められる質量減弱係数は核種毎で特異性を示した。これらの放射線減衰特性を利用した核種推定を行う教育プログラムを考案した。これらの研究成果を学術論文へ掲載した他、日本学術振興財団が主催する放射線教材コンテストへ応募し、優秀賞を受賞した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の放射線教育では放射線管理区域外にて利用可能な放射線源と放射線計測器の確保が必要の他、放射線計測を行う教育従事者への教育訓練が必要であった。本研究は従来の放射線教育と大きく異なり、放射線管理が不要な天然核種を市販試薬として利用する。これらの試薬に含まれる天然核種は教育用計測器にて汎用型放射線計測器と同様の測定精度で計測可能である。また放射線教育に薬学教育モデルコアカリキュラムで放射薬学を必修科目として履修している薬学生に従事させることで教育従事者としての教育訓練も大幅に簡略化できる。これらの組み合わせで、放射線管理区域外にて実施可能な新たな放射線教育が実現可能と考えられる。
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