研究課題/領域番号 |
19K03135
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
安田 淳一郎 山形大学, 学士課程基盤教育院, 准教授 (00402446)
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研究分担者 |
前 直弘 大阪大学, 核物理研究センター, 協同研究員 (10796098)
谷口 正明 名城大学, その他部局等, 教授 (90554113)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 物理教育研究 / 科学教育 / 教育評価 / 学習評価 / テスト理論 / 項目反応理論 / コンピューター適応型テスト / コンピュータ適応型テスト |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,学習者の力学概念の理解度を精確かつ効率的に測定するための評価テストを開発し,その国際的通用性を検証することを目的とする。開発する評価テストの土台として,国際的に普及している力学概念指標(FCI)を用いる。テストの精度を高めるため,研究代表者らが独自に開発してきた部分設問群の方法を用いる。またテストの効率性を高めるため,つまりテストの解答時間を短縮するため,コンピュータ適応型テスト(CAT)の発展型であるマルチステージテスト(MST)を用いる。開発の第1段階ではFCIを組み込んだCATを開発し,第2段階ではFCIとその部分設問群を組み込んだMSTを開発する。
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研究成果の概要 |
本研究課題の主要な成果は次の2点である。 ①力学概念指標(FCI)を用いたコンピュータ適応型テスト(CAT)を開発した。典型的な条件下でシミュレーション分析を実施し,紙面版FCI(全30問)の精度から10%の精度低下を許容すれば,FCI-CATの出題数を15問まで短縮可能なことを明らかにした。 ②FCI-CATのアルゴリズムを改良し,テストの効率性,および安全性を高めた。同様の分析により,改良版FCI-CATでは,精度低下なしで,出題数を事前・事後合計で29問まで短縮可能なことを明らかにした。また,テストの効率性と安全性のバランスを実現するには,事前・事後の出題数を同程度にすべきことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により,コンピューター適応型テストを利用することで,力学概念指標(FCI)の実施に要する時間を約30分から約15分まで短縮できることが明らかになった。これにより,これまで調査に費やされていた授業時間を学習時間に充てることが可能になる。また,これまで時間的な制限からFCI調査を授業中に実施することを躊躇っていた教員にとっては,実施を後押しすることが期待できる。以上のように,本研究で開発されたFCI-CATは学習評価に係わる負担を軽減することにより,評価の普及を促進するものである。
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