研究課題/領域番号 |
19K03152
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
中釜 達朗 日本大学, 生産工学部, 教授 (50244421)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 化学教育 / マルチ実験システム / 教室内実験 / 抽出 / クロマトグラフィー / 授業実践 / 科学教育 / 実験システム / 化学反応 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,化学教育における実現象の観察と理論学修を直結し,より深い学びを実現するために,教室内で多様な化学現象を発現できるマルチ実験システムを構築し,仮説実験授業的要素を取り入れたアクティブラーニングを試行することを目的とする。実験システムは送液,溶液導入および流路切替,観察および測定の機能を有する各ユニットで構成する。ユニットの組み合わせにより,呈色・発色反応,クロマトグラフィーおよび抽出現象を再現できる実験システムを構築,実証する。実証後,提示された問題について予想,討論を行い,構築した実験システムを用いてその結果を確認する。成績や授業アンケートからその教育効果を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では,単機能ユニットの組み合わせによって多様な化学現象を再現できるマルチ実験システムを開発することを目的とした。具体的には,モデル試料として色素を使用し,抽出挙動と吸光度変化を同時連続観察できる抽出実験システム,クロマトグラフィーにおける分離挙動とクロマトグラムを同時連続観察できるクロマトグラフィー実験システムを構築した。この2つの実験システムは単機能ユニットの一部を交換することにより相互に構築できる。2つの実験システムとも抽出あるいはクロマトグラムを学生に説明する場面で使用した。学生へのアンケート結果から,2つの実験システムとも現象と理論を関連付けるのに有用であることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然科学とは自然現象を対象として取り扱い、そのうちに見いだされる普遍的な法則性を探究する学問である。特に,化学は元素記号に代表されるように高度に記号化した学問である。したがって,理論を修得したり,理論を基に社会的要求に沿った新規材料や方法を創製したりする場合には化学現象を観察して現実的なイメージを持つことが重要である。本研究にて開発したマルチ実験システムは理論学修の場である教室内での実験を志向している。また,単機能ユニットの交換により複数の化学現象を再現でき,かつ現象と理論との関連づけを促進できる。今後,授業内で効果的に使用することによって化学教育の充実や発展に資することが期待される。
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