研究課題/領域番号 |
19K03172
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小島 健太郎 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (20525456)
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研究分担者 |
原田 恒司 九州大学, 基幹教育院, 教授 (00202268)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 相互作用型授業 / 協調過程 / グループ学習 / ワークシート / 反転学習 / CLASS / ピア・インストラクション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、物理学の相互作用型授業における学習者間の対話(議論)などの協調過程に注目し、学習に含まれる多様な活動や学習者の特性が、学習者の理解の深化をどのように促しうるかを、授業実践によって得られたデータの分析を通じて、実証的に解明することを目指す。また、獲得した知見をふまえ、相互作用型授業の新たな教育手法を提案し、授業実践に基づく評価・改善を実施することで、物理教育へ新たな進展をもたらす。
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研究実績の概要 |
近年の物理教育研究の進展は、数多くの相互作用型授業の開発や実践を生み出してきた。今後、相互作用型授業を取り入れた新たな実践を支援し展開していく上では、相互作用型授業が学習を促進するメカニズムについての理解を深めることが重要な課題となる。本研究では、特にピア・インストラクション型のグループ学習を中心とした相互作用型授業に注目し、そこで生じる協調過程を「学習活動-学習成果-学習者の特性」という3つの側面から捉え、この3者がどのように相互連関しているのかを、授業実践に基づくデータの分析によって明らかにすることを目的としている。当該年度は、昨年度に引き続き教材開発、データ取得、授業実践を実施した。教材開発においては、授業の教育効果を高めることを主眼として、動画教材、ワークシート等を作成し、授業実践に用いた。データ取得においては、グループ学習の質的な側面を捉えるべく実施しているオリジナルの質問調査に加え、一昨年より開始したColorado Learning Attitudes about Science Survey (CLASS) の日本語版の質問調査項目を用いて学習姿勢の変化に関するデータ取得を実施した。加えて、得られたデータから、グループ学習を通じて学習者の理解深化や概念変化、さらには学習姿勢の変化がどのように生じるかについての知見を得るべく、複数のデータの総合的な分析を進めてきた。本年度は、CLASS のデータ分析を進めたことで、本研究の対象となる授業実践において、平均的な講義よりも大幅に学習姿勢の改善が見られていることが明らかになった。この点について学会報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は、昨年度に引き続き、教材の修正・改善、授業実践によるデータ収集、および収集したデータの分析を主に行った。また、得られた結果の一部を学会で発表した。学会発表を契機として、関連する研究者と議論や情報交換を行うことで、研究の推進に有用な知見を得ることができた。また、教材の修正・改善は、順調に進み、授業実践の質の向上に寄与した。データは計画通りに取得できて、新たに約200名の学習者のデータを得た。データ分析については、CLASS のデータ分析を進めたことで、本研究の対象となる授業実践において、平均的な講義よりも大幅に学習姿勢の改善が見られていることが明らかになった。この点は新たな発見であるが、その背後にある原因については、明らかにできていない。この点を考慮しつつ、分析手法の再検討を行ってきたが、分析手法を完全には確定できておらず、研究計画に対して進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、これまでに蓄積してきたデータを総合し、分析を進める。特に、CLASS を用いた物理教育研究は、これまでにさまざまな先行研究があるため、それらとの本研究の比較を進め、新たな知見を明確化していく。これまでのCLASS の分析から、本研究の対象となる授業実践の何らかの学習活動が、学習姿勢の改善に寄与していることが示唆される。授業に含まれるさまざまな学習活動が、どのように学習姿勢の改善につながっているのか、これまでに蓄積したデータを分析することで、検討を進めていく。
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