研究課題/領域番号 |
19K03181
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 仙台高等専門学校 |
研究代表者 |
安藤 敏彦 仙台高等専門学校, 総合工学科, 教授 (00212671)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 認知症高齢者介護者支援 / 弱いロボット / 介護者の心理的負担軽減 / ロボット開発問題解決型学習 / 高齢者認知症者介護支援 / 課題解決型学習 / 認知症高齢者介護支援 / デイケア施設 / 認知症介護支援 / 介護者被解雇後者間の仲介 / 課題解決型教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、「弱いロボット」の考え方にもとづいて、ロボットが認知症者・高齢者を直接支援するのではなく、認知症者・高齢者が逆にロボットの面倒を見るという関係の逆転したシナリオを想定し、高齢者の経歴を考慮して手続き記憶や感情記憶を利用しながら、会話による認知機能の保持、運動や技能による筋力の保持と、安心感の醸成を図る。さらに、ロボットを仲介することで介護に関わる人の輪を増やし、それによって介護者の負担を軽減させる仕組みの構築を目的に、介護支援へ工学教育を活用する教育プログラムを開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では弱いロボットを用いて、高齢者と介護者の間にロボットを介在させることで、介護者の心理的負担軽減が可能か試みた。ロボット開発課程を課題解決型学習として教材化が目的の一つだったが、COVID-19感染拡大で施設での検証ができなくなった。そのため、ロボットへの親和性評価、および高齢者、ロボット、学生の相互作用の分析を行なった。人型コミュニケーションロボットへの親和性評価では、ロボットの視線、身振り、声がけに対する人の反応を調査し、頷きや手を振るなど日常の動作が親和性向上に重要であることが明らかになった。 また、開発したロボットと高齢者個人と学生の三者の相互作用を状態遷移モデルで分析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知症高齢者の増大と介護者の不足は世界的問題であり、介護者の負担軽減は重要な課題である。一方、介護現場において、高齢者が必ずしも人間の介護者よりロボットを肯定的に受け入れるわけではない。そのため、ロボットを高齢者と介護者の介在者として利用することで、高齢者のロボットに対する受容を高めながら、介護者の心理的負担を低減させることができると考えられる。特に、弱いロボットの概念を導入することで、高齢者がロボットへの労りの気持ちを醸成できることが確認された。また、ロボットと合わせて介護専門家以外の外部の青年層の介護現場への誘導を見込むことも期待される。
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