研究課題/領域番号 |
19K03192
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
三沢 良 岡山大学, 教育学域, 准教授 (90570820)
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研究分担者 |
藤村 まこと 福岡女学院大学, 人間関係学部, 准教授 (10404039)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 多職種協働 / 認知社会的ネットワーク / チームワーク / 学校組織 / 認知社会ネットワーク / 心理的安全性 / 医療組織 |
研究開始時の研究の概要 |
学校組織や医療組織では,多様で困難な課題を克服するために,職種の垣根を越えた多職 種協働の重要性が広く認識されている。しかし,多職種チームを構成するメンバーの専門性の違いは,問題の捉え方の乖離や情報共有の困難さを生み,協働を妨げる可能性がある。 円滑な多職種協働が実現される条件を明らかにするには,具体的な実態を把握した上で, その効果を左右する要因を解明する必要がある。そこで本研究では,多職種チームの協働関係を社会的ネットワークとして捉え,その構造の特徴とチームの効果性指標との関連を検討することにより,有効な支援・介入方策への示唆が得ることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,多職種チームでの効果的な協働の基盤となるメンバー間の関係とその特徴について明らかにすることであった。学校組織の教師を対象とする一連の調査により,協働的風土などの組織要因が教師集団のチームワークや自律的学習を促進することが見出された。また,学校における多職種協働関係の「理想」と「現実」に関する教師の認識をネットワーク図として可視化した。分析結果から,学校組織における多職種間での協働関係には「理想」と「現実」に乖離があり,問題対応において教員組織中心での協働が選好されている傾向が示され,「チームとしての学校」を実現するための協働体制構築の課題が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多様で困難な課題を克服するために,職種の垣根を越えた多職種協働の重要性は,広く認識されている。しかし,多職種チームを構成するメンバーの専門性の違いは,問題の捉え方の乖離や情報共有の困難さを生み,協働を妨げる可能性も指摘されてきた。本研究では,学校組織において教師の協働の基盤となる条件を明らかにするとともに,不登校やいじめなどの問題対応場面での多職種協働に関する認識を可視化した。得られた知見は,多職種協働に関するメンバー相互の認識の状態をアセスメントし,より有効なチームづくりへ活用可能な実践的示唆を含むものである。
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