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あなたがいるから頑張れる-社会関係が脅威場面での高次脳機能に及ぼす好影響の解明ー

研究課題

研究課題/領域番号 19K03195
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10010:社会心理学関連
研究機関江戸川大学

研究代表者

西村 律子  江戸川大学, 社会学部, 准教授 (10757727)

研究分担者 平島 太郎  愛知淑徳大学, 心理学部, 准教授 (50803110)
浅岡 章一  江戸川大学, 社会学部, 教授 (80386656)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
キーワード社会関係 / 高次認知機能 / 選択的注意 / オンライン実験 / 刺激前陰性電位 / 事象関連電位 / 社会的ネットワーク / 高次脳機能
研究開始時の研究の概要

社会関係(人と人とのつながり)は、個人の脳機能や健康を維持・向上させることが疫学研究で示されているが、具体的な心理メカニズムは実証的に明らかとなっていない。本研究では、人と人とのつながりが,ストレスに直面した際であっても,ネガティブな感情と関連している脳部位の活性化を抑え,論理的かつ冷静な判断などを司る脳部位の活動を維持するかを,心理実験により検討する。本研究は、社会心理学・社会疫学の問題に対し、認知・生理・神経心理学的指標を用いた多層的な検証を行うことで、個人の健康を維持・向上させるために必要となる社会関係の在り方を明らかにすることを目的とする。

研究実績の概要

本研究では,社会関係が,脅威に対する腹側情動経路の活性化を抑制し,背側実行経路の活動への悪影響を緩衝することで,高次脳機能の機能低下を防ぐというモデルを立て,その妥当性を心理実験により検証することを目的としている。当初の計画においては,研究Ⅱとして「関係の弱い他者」による高次脳機能の機能低下を防ぐ効果の最小条件を明らかにすることを目的とした実験を実施予定であったが,新型コロナウィルス感染拡大防止の観点より,参加者と対面状況でのデータ採取を中止し,2021年度にオンライン実験をベースとした研究計画に切り替えた。2022年度にはデータ採取とデータ解析を完了した。
2023年度は,2022年度に採取したオンライン実験データについて,日本感情心理学会第31回大会にて発表を行った。また,2022年度までに実施した実験において,「脅威への暴露」を実験場面で再現するために,画像を用いた情動ストループ課題を使用してきたが,その課題による(情動画像の呈示による)参加者の主観的な情動の変化および反応時間の変化が認められないことが示された。本研究目的において,脅威への暴露は重要な前提条件であるため,2023年度には,2022年度に計画されていた「実験3:他者の存在をイメージする場合での高次脳機能の検討」の実施をやめ,単語を用いた情動ストループ課題における,情動語が単語のインクの色の判断にどの程度影響を与えるのかについての基礎データを採取することとした。これまで日本語の単語に対する情動価や覚醒度を調査した研究はあるものの,情動ストループ課題として,単語のインクの色の判断に対する反応時間とその単語の情動価および覚醒度を同時に測定した研究は行われていない。2023年度はこの基礎データ採取のための準備および実験実施を完了し,20代~60代の800名分のデータを採取した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度は,2022年度に計画された「実験3:他者の存在をイメージすることが,脅威場面における認知機能に及ぼす影響」に関する実験が実施できなかったが,実施課題に対する問題点に対応すべく新たな実験調査を実施することができた。2022年度までの研究成果を報告できたことを考えれば,おおむね計画通りであると考えられる。

今後の研究の推進方策

2024年度は最終年度となるため,2022年度までに採取された実験データを論文化し,国際雑誌に投稿する。また,2023年度に実施した単語を用いた情動ストループに関するデータ解析および論文化を行う。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] PsychoPy とPavlovia を活用したブラウザベース認知課題の実践―教室や実験室に限定されないオンライン上でのデータ取得の可能性―2022

    • 著者名/発表者名
      浅岡章一・山本隆一郎・西村律子・野添健太・福田一彦
    • 雑誌名

      江戸川大学紀要

      巻: 32 ページ: 145-152

    • DOI

      10.50831/00001044

    • URL

      https://edo.repo.nii.ac.jp/records/1065

    • 年月日
      2022-03-15
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] オンライン上での他者の存在が脅威場面における認知機能維持に与える影響2023

    • 著者名/発表者名
      西村律子・浅岡章一・阿部雄大・平島太郎
    • 学会等名
      日本感情心理学会第31回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] PsychoPy とPavlovia: Web 上での認知課題活用例紹介(話題提供)2023

    • 著者名/発表者名
      浅岡章一
    • 学会等名
      日本健康心理学会第36回大会 ワークショップ
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ストレス暴露時の実行系機能に与える共作業者の影響2021

    • 著者名/発表者名
      西村律子・浅岡章一・平島太郎
    • 学会等名
      日本心理学会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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