研究課題/領域番号 |
19K03207
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
天野 陽一 東京都立大学, 人文科学研究科, 助教 (90571886)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 婚活 / 配偶者選択 / 社会的情報 / 進化心理学 / mate-choice copying |
研究開始時の研究の概要 |
進化心理学的アプローチにもとづき,婚活という現代社会に特有の配偶者選択に焦点を当て,異性を結婚相手として評価する際にどのような種類の情報がどのように利用されているのかを明らかにする。現代インターネット社会の特徴でもある「可視化された他者からの評価」が配偶者選択に及ぼす影響について,身体的魅力や社会経済的地位といった配偶者としての魅力に影響することが報告されている他の要因と比較しながら検討を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は,進化心理学的アプローチにもとづき,婚活における異性の評価に社会的情報が及ぼす影響について明らかにすることを目的とした。女性が男性の配偶者としての望ましさを評価する際には,身体的魅力や社会経済的地位といった資質の情報に加えて,他の女性による評価といった社会的情報も影響することが示された。マッチングアプリや婚活プロフィールに表示されている「いいね!」は女性からの人気の指標となり,おもに身体的魅力が低いことによる不利をカバーする方向で男性の評価に影響していた。婚活パーティーのような対面状況においても,他の女性参加者が示した関心の程度によって男性の評価が影響を受けていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,進化心理学の配偶者選択の研究において近年注目されている社会的情報の寄与について,配偶者としての魅力に影響することが知られている他の要因と比較しながら検討を行った。婚活という現代の配偶者選択では,身体的魅力や社会経済的地位だけでは異性を選別することが難しく,同性による評価という社会的情報を利用して判断していることが明らかとなった。婚活では「いいね!」が多いほどさらに「いいね!」が集まりやすいといわれ,一部の異性に人気が集中することが指摘されている。本研究の知見は,配偶者選択における同性による評価の影響が婚活がうまく機能していない原因のひとつである可能性を示唆するものである。
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