研究課題/領域番号 |
19K03212
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
大森 哲至 帝京大学, 外国語学部, 准教授 (50720041)
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研究分担者 |
田宮 憲 帝京大学短期大学, その他部局等, 講師 (70388479)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 災害復興 / 精神健康 / 被災者支援 / 自然災害 |
研究開始時の研究の概要 |
2000年に発生した三宅島噴火では、有害な火山ガスの放出が10年以上にわたって継続し、その被害は被災者に4年5ヵ月に及ぶ島外避難を余儀なくさせただけでなく、避難解除後も生活再建の困難、自然環境破壊、仕事の再開困難、コミュニティの分断など多大な被害をもたらした。 本研究では、このような継続する自然災害下で生活する2000年三宅島噴火の被災者を対象に、被災者の精神健康状態や生活再建プロセスについて調査し、被災者が継続する自然災害下でどのような悩みや生活再建の問題に直面しているのか、またどのような被災者支援対策が求められているのか、を解明しようとするものである。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は2000年三宅島噴火の被災者を対象に被災者の精神健康状態や生活再建状況、支援対策の問題を包括的に検証し、被災者の災害からの回復プロセスの問題について解明することであった。本研究の成果として被災者の精神健康状態を把握するため日本版精神健康調査票を用いて調査した結果、精神的問題を有する疑いのあるハイリスク者の割合は51.3%であり、被災者の半数以上が災害から20年が経過する時点でも精神的問題を抱えていることが推察された。被災者の精神的健康の回復を抑制している要因として生活再建に問題を抱えている、生きがいを感じることができないなどが見出され、今後の支援策における問題と課題が推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の対象とする2000年三宅島噴火は、有害な火山ガスの放出が10年以上にわたって継続し、その被害は被災者の生活再建に多大な被害をもたらしている。このような災害の被害が長期間にわたって継続している中で生活再建を強いられている被災者の精神的問題について実証的アプローチから検証している知見は世界的に見ても僅かしかない。本研究での知見が東日本大震災や今後の被災者支援策に活かされることを期待する。
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