研究課題/領域番号 |
19K03244
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
木村 美奈子 名城大学, その他部局等, 准教授 (50457917)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 自己認知 / 映像理解 / 表象 / 幼児期 / リアリティ / 外的表象 / 認知発達 / 自己映像理解 / シンボル / 表象機能の発達 / 写真 / 表象機能 / 図像的表象 / ビデオ映像 / 自己映像 / 表象発達 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの発達心理学では、自己理解の発達と映像理解の発達は異なる研究分野と考えられてきた。自己理解については、鏡やビデオの自己認知が主に取り上げられ、鏡では2歳、ビデオでは3歳頃に可能になることが分かっている。一方、モノや出来事の映像を写しとして理解することは、申請者の研究などから5歳児でも困難なことが明らかになってきた。2つの研究テーマに関するこのような結果の齟齬に加え、最近ではタブレット端末の普及によって、子どもは非常に幼い時から、自己映像を含む多様な映像に接しながら成長する。そこで本研究では、2つの研究分野の接合を図ることにより、幼児期の自己映像理解の発達を新たな側面から明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、幼い時期からスマートフォンなどの自己の映像を見慣れている幼児期の子どもを対象に、自己映像を通した自己認知の発達過程を実験的に調べた。その結果、鏡による自己像の認知が可能な年齢でも、タブレットに映し出された動画や静止画の自己像に対して、まるで自分ではないかのように、現実の自分とは異なる心的状態を付与する子どもがいることが確認された。自己認知の発達過程に、新たなレベルの存在を示唆する結果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、タブレット端末の普及や映像加工アプリの進化によって、子どもは非常に幼い時から、自己映像を含む多様な映像形式に接するようになってきたが、このような子どもたちの自己認知の発達を改めて問う研究は行われてこなかった。また、これまでの発達心理学では、自己認知の発達と映像理解の発達は異なる研究分野と考えられてきたこともあり、映像の質の違いや加工の有無によって、自己像の理解が影響されるか否かも、明らかにされてこなかった。本研究は、この2つの研究分野の接合を図るこれまでにない課題を開発し、自己理解の発達の新たな側面に光を当てることができた点に意義がある。
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