研究課題/領域番号 |
19K03260
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
|
研究機関 | 東北大学 (2021) 横浜市立大学 (2019) |
研究代表者 |
長谷川 真里 東北大学, 教育学研究科, 教授 (10376973)
|
研究分担者 |
越中 康治 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 准教授 (70452604)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | 道徳性 / 向社会的行動 / 道徳感情 / 罪悪感 / 誇り / 同情 / 攻撃行動 / 道徳的行動 / 向社会性 / 比較文化 / 児童期 |
研究開始時の研究の概要 |
いじめや暴力行為の増加、道徳の教科化をうけ、子どもの反社会的行動の回避や向社会的行動といった道徳的行動の生起メカニズム解明は緊急の課題である。従来道徳的行動は、規範意識や道徳推論などの道徳的認知によって規定されるという考えが支配的であったが、近年は道徳感情(罪悪感やプライドなど、規範に関わる場面で生じる感情)との関連に注目が集まっている。本研究は、児童の道徳感情がどのように発達するのか、道徳感情と道徳的行動がどのように関係するのかを、比較文化研究により探る。また、発達の規定因および文化差が生じる要因を特定する。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、子どもの発達過程において正負両方の道徳感情がどのように道徳行動と関係するのかを探ることである。児童期前期よりも児童期後期において道徳的罪悪感と道徳的誇りの反応が増加し、これらの感情は向社会的行動と正の関係が見られた。また、2つの感情は気質的要因との関連はあまりみられなかった。最も文化差がみられたのは、道徳的誇りであった。カナダの子どもよりも日本の子どもの方が道徳的誇り喚起場面において「嬉しい」感情の選択が少なく、「普通」の選択が多かった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
反社会的行動回避や向社会的行動などの道徳的行動は、罪悪感やプライドなどの道徳感情が影響することが指摘されている。しかし、両者がどのように関係するのか、その関係の発達差と文化差については実証研究が乏しい。教育現場でも、社会性と情動の学習(SEL)が注目されるようになっており、本研究の知見は道徳教育に基礎資料を提供するものである。
|