研究課題/領域番号 |
19K03261
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 宮城学院女子大学 |
研究代表者 |
足立 智昭 宮城学院女子大学, 教育学部, 教授 (30184188)
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研究分担者 |
平野 幹雄 東北学院大学, 教養学部, 教授 (20364432)
柴田 理瑛 東北福祉大学, 総合福祉学部, 講師 (20589775)
大橋 良枝 聖学院大学, 心理福祉学部, 教授 (50787702)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 東日本大震災 / 長期的影響 / 愛着トラウマ / 攻撃性 / 幼児 / 児童 / 保育士 / 教師 / 発達臨床学 / 精神分析学 / アタッチメント / コロナ禍 / 気になる子ども / 衝動性 / 愛着 / 放課後児童クラブ / 精神分析学的アプローチ / 発達臨床学的アプローチ / 学童保育 / 子ども / 臨床発達心理学 |
研究開始時の研究の概要 |
東日本大震災から7年以上が経過した被災地では、幼児、児童が保育士や児童クラブ指導員に向ける攻撃性が大きな問題となっている。また、このような子どもの発達段階にそぐわない攻撃性の背景には、被災地における家族機能の著しい低下が仮定される。そこで本研究では、従来の臨床発達心理学のアプローチに、精神分析学の投影性同一化理論のアプローチを統合し、全く新しい介入プログラムを構築することを目的とする。このプログラムの妥当性は、被災地の保育所や児童クラブで検証され、その知見は小中学校で生じている対教師暴力の問題にも応用される。
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研究成果の概要 |
本研究では、臨床発達心理学のアプローチに、精神分析学の投影性同一化理論のアプローチを統合し、攻撃性の高い児童への新しい介入プログラムを構築することを目的とした。研究の主な成果は以下の通りである:(1)攻撃性の高い児童への介入モデルにおいては、教師の組織や、攻撃の対象となった教師のアセスメントも重要である、(2)攻撃性を示す児童への介入においては、EMADISモデルを念頭に置きながら、対象児の発達のアセスメントに基づく支援と児童との愛着水準のアセスメントを同時に行うことが必要である、(3)教師と児童との愛着の形成においては、メンタライジング理論が有効であることが示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で対象とする子どもたちは、家庭機能が低下した葛藤家族の中でマルトリートメント、あるいは虐待を受けている子どもたちである。彼らの攻撃性は、ときには強い甘え、衝動性、集中の困難性を伴うことがあり、愛着障害、発達性トラウマ障害などの臨床群に類似している。これらの臨床群に対するアプローチは、児童精神医学、臨床心理学、児童福祉などの領域で行われているが、彼らの攻撃性に巻き込まれる大人たちをも扱った研究は少ない。また、現在、保育、教育現場においては、子どもの攻撃性に曝されて、心の健康を害する保育士、教師が増加している。本研究は、これらの問題解決にも寄与するものと期待される。
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