研究課題/領域番号 |
19K03262
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 尚絅学院大学 |
研究代表者 |
小泉 嘉子 尚絅学院大学, 総合人間科学系, 教授 (80447119)
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研究分担者 |
飯島 典子 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (40581351)
池田 和浩 尚絅学院大学, 総合人間科学系, 准教授 (40560587)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | モダリティ表現 / ポライトネス / 情報のなわばり / あいまい性 / 認識のモダリティ / メタ言語的理解 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「あいまいな表現をあいまいなまま理解する」といった「あいまい性の理解」の発達課程を明らかにするために、認識のモダリティ表現の持つあいまい性がどのように理解されるようになるのかについて、以下の2つの調査を行うことを目的としている。 (1)幼児・児童を対象に「あいまい性の理解」の発達について調査し、3つのメタ言語的理解がいつ頃から獲得され、これらの理解がどのようにあいまい性理解に影響を与えているかについて明らかにする (2)調査結果をもとに言語発達のアセスメントツールとしての「あいまい性理解課題」の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
申請者は、「あいまいな表現をあいまいなまま理解する」といったあいまい性の理解を必要とする認識のモダリティ表現(心的動詞「思う・知る・わかる」・文末モダリティ形式「かもしれない・にちがいない・らしい・だろう」)に着目し、これらの認識のモダリティ表現の持つあいまい性がどのように理解されるようになるのかといった発達的視点から、語彙の理解の問題にアプローチすることを試みてきた(若手研究(B) 22730516:基盤(C) :26380896)。これまでの調査より、(i)心的動詞や程度副詞によるあいまいさ理解のレベルからより高度なモダリティ表現によるあいまいさ理解にどのように移行するのか、(ii)メタ言語的理解(a.発話者の特性に関するなわばりの理解、b. メタ知識に関する情報のなわばりの理解、c. ポライトネス(配慮)表現の理解)はいつ頃から可能になるの か、についてはまだ明らかになっていない。そこで本研究は、「あいまいな表現をあいまいなまま理解する」といった「あいまい性の理解」の発達課程を明らかにするために、認識のモダリティ表現の持つあいまい性がどのように理解されるようになるのかについて、以下の2つの調査を行うことを目的としている。(1)幼児・児童を対象に「あいまい性の理解」の発達について調査し、3つのメタ言語的理解がいつ頃から獲得され、これらの理解がどのようにあいまい性理解に影響を与えているかについて明らかにする。(2)調査結果をもとに言語発達のアセスメントツールとしての「あいまい性理解課題」を開発する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度~2021年度はa. 発話者の特性に関するなわばりの理解と、b. メタ知識に関する情報のなわばり理解がいつ頃から可能になるのかについて、幼児・児童を対象としたクリッカーを使った実験調査の準備を行い、幼稚園・小学校などの協力を得ながら調査を行う予定であった。しかし、コロナ感染予防の観点から、本科研費研究期間にクリッカー調査は難しいと判断し、研究計画を大幅に見直し、研究期間を2024年度まで延長することにした。さらに、心理学類と小泉が所有するクリッカー(Keepad Japan)が撤退しサポートが終了してしまったために、Wiodows10・11に対応しているクリッカーをコントロールするためのプログラムが入手できなくなった。そこで、2022年度は新たな機材の購入なども検討したが、調査に十分対応していないことが判明したため、小泉研究室所有(Windows8)の旧型のPCを使用して心理学類と小泉が所有するクリッカー(Keepad Japan)実施することにした。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は情報のなわばり(自分と相手の知識の有無)、地位(発話者特性)、社会的距離(親しさ)、負荷(何らかの選択の失敗による自分への負荷)といった要因がポライトネス評定やポライトネス行動にどの様に影響を与えるのかについて、中学生・高校生・大学生を対象に基礎調査を行う。また2024年度は、児童を対象とした調査の実施可能性についてコロナ感染症の状況等を踏まえながら準備する。
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