研究課題/領域番号 |
19K03268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
藤崎 眞知代 明治学院大学, 心理学部, 名誉教授 (90156852)
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研究分担者 |
杉本 真理子 帝京大学, 教育学部, 教授 (70130010)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 生涯的縦断研究 / 自己決定体験 / ナラティブ面接 / レジリエンス / 保育形態 / 研究者・協力者関係 / ナラティヴ・インタビュー / 対話的関係 / ナラティブ / インタビュー面接 / 聞き取り調査 / ナラティブ・インタビュー面接 |
研究開始時の研究の概要 |
子ども時代をいかに過ごすかは、生涯にわたる発達の基礎として重要であるにも拘わらず、今日、子どもの自己決定体験が少ない危機的状況にある。そこで以下の3点を検討する。①子どもの日常場面での自己決定体験の意味及びその重要性の認識についての、縦断研究の協力者と研究者、幼稚園の保護者と教師、小学校教師による相違。②保育形態による遊びを通した自己決定体験の多少とレジリエンスの様態との関連の相違。③特徴ある教育実践における自己決定体験の意味とその取り組みの実際と課題。これらの検証により、「自立した学び手を育む教育」に資する子どもの日常場面での自己決定体験を保障する大人(保護者・教師)のあり方を明らかにする。
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研究実績の概要 |
①年長園児のレジリエンスの評定:2019年と2021年度に研究協力園となっている子どもの主体的行動を重視する幼稚園(A園)と、保育者の誘導・統制が比較的多い幼稚園(B園)の年長児担任を対象に、藤﨑・杉本によるレジリエンス尺度(2019)を実施した。これらの資料を比較したところ、A園ではレジリエンスには性差が見られ、自己調整と気質は女児が高いのに対して、傷つき難さは女児が低かった。一方B園では、レジリエンスの3因子のうち、気質は女児が高いが、それはA園に比べて小さかった。その他の自己調整と傷つき難さの2因子には性差は見られなかった。有意意な効果が見られたのは、レジリエンス因子(p<.000)、レジリエンス×性別(p<.01)のみであった。すなわちレジリエンス因子のうち、第3因子(傷付き難さ)は概して他の2因子よりも有意に低いが、それは女児に限り見られ、さらにA園に顕著であることが示された。分散分析で年度の効果はいかなる形でも見られなかった。これは年度により、対象児と評価者が異なることを考慮すると各園の保育方針とその園児に及ぼす影響は持続的・安定的であることを示していた。 ②園長インタビュー:上記2園の園長を対象にインタビューを実施した。各園の保育方針と具体的な保育内容を吟味し、幼児の自己決定体験がどのようになされているか、共通点と相違点を明らかにした。 ③①・②について日本発達心理学会第35回大会においてポスター発表を行った。 ④生涯的縦断研究スタッフ、及び第2世代協力者(児)のインタビュー:子どもキャンプに参加していたスタッフ、及び協力者(児)を対象に、子ども時代の自己決定体験の生涯的影響性についてナラティブ面接を実施し、現在分析中である。 ⑤生涯的縦断研究のスタッフと第2世代協力者(児)との合同ミーティングを実施した。
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