研究課題/領域番号 |
19K03270
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 東京藝術大学 (2021) 早稲田大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
市川 恵 東京藝術大学, 音楽学部, 准教授 (70773307)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 教室談話 / 音楽科授業研究 / 授業研究 / 音楽科教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,相互作用関係を通した学びと育ちの基盤として注目される「コミュニケーションにおける音楽性 communicative musicality」概念を援用し,小学校音楽科において教師-子ども間および子ども―子ども間の社会的相互作用によって生成されるマルチモーダルな教室談話が,子どもの学びをいかに促進させているかを動画分析および音声解析の手法を用いて明らかにする。具体的には,多重様態的に構成される教室談話を,発話の意味内容や発話スタイルの記述およびカテゴリー分析に留まらず,音声解析も併せておこない,パラ言語情報に踏み込んだ分析を試みる。
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研究成果の概要 |
鑑賞活動および創作活動におけるコミュニケーション過程の発話分析及び動画分析をとおして、音楽授業における教室談話の特質や構造の一端を明らかにした。教師―子ども間および子ども―子ども間の相互行為を可視化することによって、子どもの音の聴き方や感じ方はマルチモーダルに発動されていることが確認された。そして、自らの身体感覚を顧みつつ,言語の代わりとなるような身振りを用いたり,言語と身振りを共起させたりすることによって音楽を共有しようとする子どもの学習過程を捉えることができた。本研究から得られた知見は、今後の音楽科授業研究において新たな理論枠組みを提供する可能性をもつ。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
言語コミュニケーションを主軸とした従来の教室談話研究の枠組みでは捉えきれない子ども―教師,子ども―子ども間の相互行為をマルチモーダルな視点で捉え直し、音楽科の特質に応じた授業研究方法論を提案した。また、子どもの学習過程を微視的に捉えた分析結果を教育現場に還元することによって、教師にとっては自らの実践を振り返り、授業改善へと繋げる契機となっていた。
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