研究課題/領域番号 |
19K03272
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
土田 宣明 立命館大学, 総合心理学部, 教授 (40217328)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 実行機能 / 高齢者 / エラー / エラー後の対応行動 / 認知機能 / 反応性制御 / 予測性制御 / 抑制機能 / 加齢 / 抑制 / エラー後の行動 / 運動抑制 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,実行機能課題を用いて,①一連の反応の中で,直前の反応が後の反応にどのような影響を引き起こすのかということ(波及効果),②特にエラーを起こした後の対応,の2点に注目して,高齢者ではどのような特徴がみられるのかを検討する。いずれも,若年成人と比較しながら,加齢の影響を分析する予定である。これらの分析を通して,どのような条件のときに,高齢者ではエラー後の対応が遅れるのかを明らかにしたい。
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研究成果の概要 |
本研究は,エラーをしてしまった後の対応行動を対象として,加齢の影響を検討することを目的に実施された。実験課題として,EATを一部変更したものを用いた。この実験ではgo/no-go taskを基本課題としつつ,エラー時に実験者側がエラーサインを提示し,実験協力者は,エラーに対応することを求めた。実験の結果,高齢者では,突発的なエラーに対応する反応時間が,若年成人に比べ,長くなることが確認された。また,高齢者では,エラー時にどのような反応をしたかということが,エラーに対応する時間に強く影響することが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から,高齢者が引き起こした事故が重大化する背景には,判断ミスなどの問題とは別に,認知的コントロールの要因のあることが推察された点に,学術的意義・社会的意義があるものと思われる。例えば,高齢者では,通常場面(実験場面では,Go刺激提示時)ではうまく適応し,問題が顕在化しなかった場合でも,突発的な問題が発生した時(エラー発生時)に,認知的コントロールの面からうまく適応できず,事故が重大化する可能性である。この仮説については,実践的な場面でのさらなる検証が必要であろう。
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