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報酬・責任分配における児童の公平観発達の縦断的研究と国際共同研究への展開

研究課題

研究課題/領域番号 19K03275
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10020:教育心理学関連
研究機関関西学院大学

研究代表者

橋本 祐子  関西学院大学, 教育学部, 教授 (80228428)

研究分担者 戸田 有一  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (70243376)
滑田 明暢  静岡大学, 大学教育センター, 講師 (00706674)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード公平観 / 道徳性発達 / 分配的公正 / 責任分配
研究開始時の研究の概要

本研究は「どう分配することが公平なのか」という児童の考えについて、報酬と責任の両分配場面で調査し、道徳性発達の一側面の様相を解明しようとするものである。分配における児童の公平観の発達について、質問紙を使った縦断的調査を行い、報酬と責任の各場面における分配パターン別比率、及び、両分配場面における各分配パターンの一致度の発達的変化を明らかにする。さらには、報酬と責任の分配における幼児・児童の公平観の発達の文化差を検討するために、海外の研究者と各文化におけるインタビュー調査方法の妥当性の検討および調査手順の共有をし、国際共同研究を実施する。

研究実績の概要

子どもが報酬をどのように分けるのかに関する発達研究には膨大な蓄積があるが、これらの正(報酬)の分配に関する研究に対して、負の分配と考えられる責任(負担)の分配については、幼児や児童に関する発達研究は極めて少ない。
そこで本研究は、「どう分配することが公平なのか」という児童の公平観の発達について、報酬と責任の両分配場面における調査を縦断的に行い、道徳性発達の一側面の様相を解明しようとするものである。さらには、報酬と責任の分配における幼児・児童の公平観の発達の文化差を検討するために、海外の研究者と各文化における調査方法の妥当性の検討および調査手順の共有をし、国際共同研究を行うことを目的とする。
これまで報酬と責任の両場面における分配を分析するために4つの分配タイプ(均衡、均等、利己、利他)からなる枠組みを考案し、幼児と小学生を対象とした調査を行ってきた。研究の特色としては、同じ幼児・児童に対して自他の立場が異なる2つの条件における分配について質問し、2つの分配結果の組み合わせによって4タイプに分類している点である。具体的には、自分または相手の貢献度が高いという2つの条件において報酬をどう分配するか、遊具の使用を享受したのが自分または相手という2つの条件において片付ける責任をどう分配するかを調査するものである。
2023年度は、3年間の児童を対象とした質問紙による縦断的調査の結果について、2024年度に国際学会において発表する準備を進め、すでに採択されている。また、小学生を対象とした横断的調査の結果について、論文化を進めており、2024年度には国際学会誌に投稿する予定である。さらに、2022年度に国際学会誌に掲載された幼児・児童の公平観の発達に関する理論的基盤となる論文の内容をさらに進めた理論論文のための研究会を毎月1回のペースで行い、論文執筆の準備を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度は、予定していた国際学会における海外の研究者との研究交流を行うことができなかったため。しかし、2024年度には国際学会で小学生を対象とした縦断的調査の結果を発表する予定であり、その準備を行い、すでに採択されている。小学生を対象とした横断研究論文の執筆を進めたが投稿・採択に至らなかったため、2024年度に投稿する予定である。2022年度には幼児・児童の公平観の発達に関する理論的基盤となる論文が国際学会誌に掲載されたが、2023年度はその内容をさらに進めた理論論文のための研究会を毎月1回のペースで行い、論文執筆の準備を進めている。

今後の研究の推進方策

児童を対象に3年間行った縦断的調査の結果を2024年度に開催される国際学会で発表する予定であり、国際共同研究の展開につながるよう海外の研究者との研究交流を行う予定である。横断研究論文の投稿と並行して、学会において研究発表した縦断的調査を論文として執筆する準備を進める予定である。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2022 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] 今後の道徳教育の在り方をめぐる多角的議論-『道徳教育はこうすれば〈もっと〉おもしろい』の読書会からの省察-2024

    • 著者名/発表者名
      小林将太・橋本祐子・長谷川真里・荒木寿友・藤澤文・髙宮正貴・林創・戸田有一
    • 雑誌名

      道徳性発達研究

      巻: 第17巻 ページ: 5-16

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Distributive justice and development: Toward an integrative understanding of reward and responsibility distributions2022

    • 著者名/発表者名
      Nameda Akinobu、Kumaki Yuto、Hashimoto Yuko、Toda Yuichi
    • 雑誌名

      Journal of Moral Education

      巻: - 号: 4 ページ: 1-18

    • DOI

      10.1080/03057240.2022.2134095

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 幼児期からの道徳性発達―自律に向かう子どもの育ちと保育実践―2021

    • 著者名/発表者名
      橋本祐子
    • 雑誌名

      子ども研究

      巻: 第12号 ページ: 3-10

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 友だちとのいざこざを解決する能力の発達と援助(2) 自分たちで解決する力を育てるために2020

    • 著者名/発表者名
      橋本祐子
    • 雑誌名

      キリスト教保育

      巻: 601号 ページ: 6-13

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 友だちとのいざこざを解決する能力の発達と援助(1) 幼児期からの発達の連続性と方向性2019

    • 著者名/発表者名
      橋本祐子
    • 雑誌名

      キリスト教保育

      巻: 609号 ページ: 6-14

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] Development of children’s fairness judgments and reasoning on distribution of positive and negative resources2021

    • 著者名/発表者名
      Yuko Hashimoto, Akinobu Nameda, & Yuichi Toda
    • 学会等名
      Society for Research in Child Development 2021 Biennial Meeting
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 幼児期からの道徳教育とは―自律性の発達を中心に2020

    • 著者名/発表者名
      橋本祐子
    • 学会等名
      日本道徳性発達実践学会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] Development of elementary school students’ fairness judgments on distribution of positive and negative resources2019

    • 著者名/発表者名
      Yuko Hashimoto, Akinobu Nameda, and Yuichi Toda
    • 学会等名
      19th European Conference on Developmental Psychology
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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