研究課題/領域番号 |
19K03281
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 京都教育大学 |
研究代表者 |
佐藤 美幸 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (30610761)
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研究分担者 |
古川 心 神戸親和大学, 教育学部, 講師 (90760661)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | PCIT / ODD / 養育スタイル / 保護者支援 / 問題行動 / 親子相互交流両方 / ペアレント・トレーニング / 親子相互交流療法 / 反抗挑発症 / 行動問題 / 親子 / 反抗挑戦症 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本でほとんど実態が明らかになっていない反抗挑戦症について調査するとともに、反抗挑戦症に対するPCITの効果を検討するための調査研究、臨床研究を行う。研究期間内には以下のことを明らかにする。平成31年度は、<研究1>日本における反抗挑戦症の実態(出現率、性差、発症年齢など)、<研究2>反抗挑戦症と親のストレス状態との関連、<研究3>親の養育スタイルと反抗挑戦症との関連について調査を行う。令和2年および3年度は<研究4>反抗挑戦症が疑われる幼児に対するPCITの効果検証、令和4年度はデータの解析を論文の執筆を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、親の養育スタイルとODDの関連、ODDが疑われる幼児に対してPCITを実施し、PCITの効果と作用機序を明らかにすることを大きな目的とした。調査の結果、親の権威主義的養育スタイルが子どものODD傾向と関連していることが明らかとなった。親が子どもを一方的に強く叱る、脅すことが子どもの反抗的な行動と関連していると考えられる。10組の親子に対するPCIT介入の結果、親の養育スキルに改善が見られ、子どもの問題行動、ODD傾向が減少し、子どもの指示従事の割合が増加した。また、親の養育スタイルのうち権威主義的養育スタイルのみに有意な変化が見られ、得点が減少していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子どものODDや問題行動は親の権威主義的養育行動と関連していることが明らかとなり、親が子どもを一方的に強く叱る、脅すというやり方では子どもの問題行動が改善しない可能性を示唆している。また、親子にPCITを実施することで親の権威主義的な養育スタイルが減少し、子どもの問題行動やODD傾向が減少した。養育スタイルと子どもの問題行動の関連についてはこれまで研究が行われてきたが、本研究ではPCITによる介入によって実際に養育スタイルを変化させることができることを実証した。本研究の結果から、子育て支援の現場において親により効果的な養育スキルを伝え、習得してもらう実証に基づいた方法を提供することができる。
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