研究課題/領域番号 |
19K03286
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
増田 健太郎 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (70389229)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 不妊治療 / 不妊カウンセリング / 特別養子縁組 / 不妊カウンセラーのスキルアップ / 不妊カウンセラー / 不妊治療体験 / 高度生殖医療 / 不妊治療の保険適用 / 不妊教育 / 社会的養護 / 里親 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の社会的な大きな課題は少子化問題であり、それには二つの課題がある。第1は性教育が行われていても、妊娠教育・不妊教育は行われていないことであり、第2は主に晩婚化による不妊率の上昇である。高度生殖医療が発達したために、不妊治療において子どもを授かるケースも増えている。しかし、一般的には妻は不妊治療に積極的であるのに対して、夫の不妊治療への関心・治療率は低い。子どもが出生した場合、仕事との両立や挙児が発達障害児の時は支援が必要である。また、子どもが生まれない場合、里親か特別養子縁組が選択肢としてあるが、心理的支援対策を明らかにする。
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研究成果の概要 |
不妊治療は経済的・心理的負担が大きい。自分自身が不妊の原因であるという罪悪感、いつ子どもができるかという不安、子供ができても流産・死産等での喪失感を持つことが多く、ゴールのないマラソンと言われている。不妊カウンセリングは、不妊治療の前、不妊治療中、不妊治療後の三つの局面で、丁寧なカウンセリングが必要であることが明らかになった、不妊治療では、自分の子供が欲しいのか、子供を育てたいのかの見極めが大切である。子供を育てたい場合は、特別養子縁組の紹介を早い段階で行うことによって、過度の不妊治療を終わらせることができる。 高度生殖医療の知識を持ったカウンセラーの育成が重要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
少子高齢化の現代社会においては、不妊症の対応は極めて重要である。不妊症の原因は男性・女性ともにあり、不妊治療は経済的・心理的負担が大きい。本研究は、不妊治療の経験者や不妊カウンセラーへの質問紙調査及び面接調査を行い、不妊カウンセリングに求められていることを明らかにすることができた。「自分の子供が欲しいのか」「子育てをしたいのか」という葛藤が最終局面では起こってくる。後者の場合は早い段階での特別養子縁組の障害をしておくことが重要であることが示唆された。また、精神疾患になる人が2割程度いるために、産婦人科だけではなく精神科との連携も患者をサポートするうえでは大変重要であることが明らかになった。
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