研究課題/領域番号 |
19K03303
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 吉備国際大学 |
研究代表者 |
藤原 直子 吉備国際大学, 心理学部, 教授 (10712276)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ペアレント・トレーニング / 少年院 / 法務教官 / 保護者支援 / 発達上の課題 / 職員研修 / 応用行動分析 / ペアレント・トレーニング支援者版 / 発達上の課題・困難 / 矯正教育 / 発達障害 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、発達障害児の行動改善に効果が認められている「応用行動分析」の手法を伝授する「ペアレント・トレーニング」を、少年院の教官および保護者に実施し、その効果を検証する実践研究である。 具体的には、①発達障害のある少年が在院する少年院の教官に研修(ペアレント・トレーニング支援者版)を実施して、教官の指導スキルや心理面を検証し、②保護者にペアレント・トレーニングを実施して、養育スキルや心理面への効果を検証する。 この実践により、教官と少年の関係性、それに伴う少年の行動、保護者のスキルや子どもの受け入れに対する認知が改善すると考えられ、少年の出院後の生活適応や再犯防止にも効果を及ぼすことが期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究では、少年院において発達障害等のある少年を教育する法務教官を対象にペアレント・トレーニング支援者版を実施し、効果を検討した。研修の前後に質問紙調査を実施して比較した結果、参加した教官の行動理論に関する知識向上、指導者としての効力感向上、特別支援に関する負担感の減少といった変化が認められ、研修の効果が示された。 また、在院者の保護者に対する調査、ペアレント・トレーニングの基本的な要素を取り入れた講習会、個別面接を実施し、保護者支援の必要性や、応用行動分析の考え方を伝えるペアレント・トレーニングの適用可能性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国の少年院における研究は、ほとんどが在院者への直接指導や教官への調査研究であるが、本研究は保護者や教官に対する介入を実践し、心理面に焦点を当てた。特に保護者支援に関する研究は、これまでに実証的な研究がなく学術的意義も大きい。 そして、こうした保護者や教官といった少年に直接関わる支援者への介入によって、少年の行動に対する見方や考え方が改善することが確認できた。これは今後の少年との関係構築を促進し、少年の社会適応や再犯防止にも繋がることが期待でき、社会的意義も大きい。
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