研究課題/領域番号 |
19K03317
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 九州大学 (2022) 広島大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
黄 正国 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 助教 (80735275)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 専門家アイデンティティ / 大学院生 / 心理発達 / 学生相談 / キャリア支援 / 心理適応 / 大学院 / 学生支援 / 臨床心理学 |
研究開始時の研究の概要 |
大学院生は,早期に専門家アイデンティティを形成し,短い在学期間内に特定の専門領域における研究活動を完結しなければならない。また,大学院生の研究活動は,不確実性に富んだ動的で開放的な営みであり,あらかじめ決まったステップで必ずしも進行せず,個人によって進捗状況と体験が異なっている。専門家アイデンティティの形成過程は,内的側面と外的環境側面の要因から複雑な影響を受けている。その形成過程と関連要因を明らかにするために,多元的で包括的な評価ツールと支援手法が必要である。そこで,本研究は,大学院生の専門家アイデンティティの形成過程に焦点を当て,その関連要因,評価方法及び支援方法を明らかにする。
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研究実績の概要 |
研究4年目となる本年度は、昨年度の介入実験の結果を踏まえて、大学院生15名を対象に支援プログラム(心理教育:60分×1回、情報提供:60分×1回、個別相談支援40分×3回)を行った。毎回の介入の後にデプスインタビュー(60分)を通して個別にデータを収集した。テキストマイニングを行い、専門家アイデンティティ尺度得点の高い群と低い群を比較して、語りの違いについて分析した。その結果、「人格の安定性(感情、行動、周囲との関係性等)」、「自己効力感(専門知識と能力、独自の視点や理論)」、「使命感(仕事の社会的意味、将来の自己像)」、「帰属感(同業者に受け入れられサポートが得られる、積極的に交流と情報共有を行う)」、「主体性(自分自身を専門家として認め、自己実現や社会貢献のために積極的に活動する)」、「満足感(達成度、他者による評価、将来への見込み)」などの側面において、専門家アイデンティティ尺度得点の高い群と低い群に違いが認められた。これらの内容に基づいて大学院生専門家アイデンティティの尺度の項目を改訂し、大学院生が自分の専門家アイデンティティの形成をセルフチェックできる道具を開発した。 さらに、ケーススタディを通して、「人格の安定性」、「自己効力感」が入学初期の専門家アイデンティティ、「使命感」、「帰属感」が研究専念時期の専門家アイデンティティ、「主体性」、「満足感」が修了前の専門家アイデンティティにあてはまることを確認した。大学院在学中の時間軸と個人の専門家アイデンティティの形成状況を可視化できるモデルを構成した。上記の尺度と可視化モデルは、専門家アイデンティティの形成に困難を抱える大学院生の問題をより精密にアセスメントできるようになったため、進路選択の意思決定やキャリア形成への相談支援に応用できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大により蔓延防止対策が実施されたことに影響され、4月から6月に予定された研究協力者の募集や支援プログラムの実施が10月から1月に延期した。 また支援プログラムは集団で実施できなくて、個別に実施した。 同じく新型コロナウイルス感染拡大の影響で、補助者に依頼する予定のデータ入力作業も遅れているため、学会発表と論文の執筆も延期されている。
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今後の研究の推進方策 |
1,修正版大学院生専門家アイデンティティ尺度を実際の相談支援に応用して、得られたフィードバックに基づいてさらに改善する。 2,上記の成果を関連学会などで発表し、専門誌に論文を投稿する予定である。
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