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アルコール依存症者の「回復の物語」をその家族はいかに経験するのか

研究課題

研究課題/領域番号 19K03321
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10030:臨床心理学関連
研究機関佐賀大学

研究代表者

石井 宏祐  佐賀大学, 教育学部, 准教授 (30441950)

研究分担者 岡田 洋一  九州ルーテル学院大学, 人文学部, 教授 (20369185)
石井 佳世  熊本県立大学, 共通教育センター, 教授 (00551128)
松本 宏明  志學館大学, 人間関係学部, 准教授 (90625518)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードアディクション / 嗜癖臨床 / 支配的ではない支援 / 脱嗜癖的な支援 / アディクティブな支援 / アルコール依存症 / 家族支援 / 回復の物語 / 質的研究
研究開始時の研究の概要

アルコール依存症は当事者本人の健康や生活だけでなく家族にも悪影響を及ぼす。そのため、WHOによる「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」でも、我が国の「アルコール健康障害対策基本法」でも、家族支援は重視されている。
しかしながら実際にはその緊急性から当事者本人の支援に追われ、家族支援も「当事者の支援者としての家族」への支援であって、家族のつらさや苦悩や葛藤そのものへの支援は行き届いてこなかった。
そこで本研究では、回復を続ける当事者の「回復の物語」と、困難な暮らしを続けてきた「家族の物語」を対比的に分析することによって、家族の求める支援を体系化することを目的とする。

研究成果の概要

アルコール依存症は当事者本人の健康や生活だけでなく家族にも悪影響を及ぼす。しかし実際にはその緊急性から当事者本人の支援に追われ、家族支援も「当事者の支援者としての家族」への支援であって、家族のつらさや苦悩や葛藤そのものへの支援は行き届いてこなかった。そこで、回復を続ける当事者の「回復の物語」と、困難な暮らしを続けてきた「家族の物語」を対比的に分析することによって、家族の求める支援を検討した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

自らを無理にコントロールしようとして陥る嗜癖者に対し,支援者が嗜癖者を無理にコントロールしようとする嗜癖的支援を行うことによる深刻な悪循環について,インタビュー調査を通して明らかにした。このような悪循環の背景には,嗜癖的な社会といわれる現代社会そのものの課題がある。一方,嗜癖からの回復には,回復の語りが役に立ち,さらにそれを聞く家族の語りとの相互作用によっても回復が促されることも研究を通して明らかになった。しかし家族の語りは嗜癖者のためにあるのではなく,家族自身の回復にも欠かせないものであった。このような視点は,嗜癖臨床に新たな一石を投じるものであるといえよう。

報告書

(6件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (29件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (16件) (うち招待講演 7件) 図書 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 曖昧さへの態度と心理的な問題解決の関連ーレジリエンス及びコーピング方略に着目して2024

    • 著者名/発表者名
      石井宏祐
    • 雑誌名

      九州地区国立大学教育系・文系研究論文集

      巻: 10(1) ページ: 1-15

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 幼稚園で安心感を持って過ごすようになるまでに時間を要した幼児の「遊びの探究」に向けての支援2023

    • 著者名/発表者名
      武藤亜佐子・石井宏祐
    • 雑誌名

      佐賀大学教育実践研究

      巻: 41 ページ: 77-86

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 子どものインターネットゲーム障害の背景因子と外来治療経過2022

    • 著者名/発表者名
      増田 彰則・山下 協子・松本 宏明・平川 忠敏・胸元 孝夫
    • 雑誌名

      心身医学

      巻: 62 (4) ページ: 326-340

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 自分らしく遊ぶようになるまでに段階をふんだ幼児2022

    • 著者名/発表者名
      武藤 亜佐子, 石井 宏祐
    • 雑誌名

      佐賀大学教育実践研究

      巻: 40 ページ: 37-44

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] ペアレント・トレーニングとブリーフセラピーの視点2022

    • 著者名/発表者名
      松本宏明
    • 雑誌名

      志學館大学心理臨床研究紀要

      巻: 11 ページ: 53-60

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] DVサバイバーのコントロール感に対するトラウマの大きさの影響2021

    • 著者名/発表者名
      石井宏祐・石井佳世
    • 雑誌名

      佐賀大学全学教育機構紀要

      巻: 9 ページ: 137-148

    • NAID

      120007037102

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 人間関係の発達に伴い食行動のこだわりに波がみられた幼児2021

    • 著者名/発表者名
      石井宏祐・武藤亜佐子
    • 雑誌名

      佐賀大学教育実践研究

      巻: 39 ページ: 131-135

    • NAID

      120007031341

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] DV加害者イメージ及び被害者イメージの常識的構造-大学生を対象に-2021

    • 著者名/発表者名
      石井佳世・石井宏祐
    • 雑誌名

      佐賀大学全学教育機構紀要

      巻: 9 ページ: 149-160

    • NAID

      120007037103

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 心理職における知識のメタモデルとしての情報的構成主義2021

    • 著者名/発表者名
      松本宏明
    • 雑誌名

      志學館大学人間関係学部研究紀要

      巻: 42 ページ: 39-57

    • NAID

      40022532621

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 当事者によるアルコール依存症からの回復の物語を配偶者はいかに経験するのか2022

    • 著者名/発表者名
      石井宏祐・石井佳世
    • 学会等名
      日本質的心理学会第19回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 悪循環と時間2022

    • 著者名/発表者名
      永石 尋幹・湯田 翔悟・松本 宏明・大竹山 なつき・石井 宏祐
    • 学会等名
      日本ブリーフセラピー協会第14回学術会議
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 自らの気がかりな応答をめぐる臨床心理士の嗜癖的な経験2021

    • 著者名/発表者名
      石井宏祐
    • 学会等名
      日本質的心理学会第18回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] アディクション臨床におけるブリーフセラピーを愛着理論から考える2021

    • 著者名/発表者名
      石井宏祐
    • 学会等名
      日本ブリーフセラピー協会第13回学術会議
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] ベイトソンとMRIメンバー「ドン・ジャクソン記念講演」から紐解くベイトソン・プロジェクト2021

    • 著者名/発表者名
      松本宏明
    • 学会等名
      日本ブリーフセラピー協会第13回学術会議
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 回復を続けるアルコール嗜癖者のコントロールにまつわる経験2020

    • 著者名/発表者名
      石井宏祐
    • 学会等名
      第42回日本アルコール関連問題学会(誌上大会)
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] DV支援者の常識的支援観にまつわる心理構造2020

    • 著者名/発表者名
      石井佳世・石井宏祐・岡田明日香
    • 学会等名
      第42回日本アルコール関連問題学会(誌上大会)
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 変化をめぐる嘆きに注意を向ける(自主シンポジウム「変化志向に悪循環のおそれがあるときの家族療法 」)2020

    • 著者名/発表者名
      石井宏祐
    • 学会等名
      日本家族心理学会第37回大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] ペアレント・トレーニングでの肯定的変化の裏にあるもの(自主シンポジウム「変化志向に悪循環のおそれがあるときの家族療法 」)2020

    • 著者名/発表者名
      松本宏明
    • 学会等名
      日本家族心理学会第37回大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] DVサバイバーのコントロールにまつわる経験2020

    • 著者名/発表者名
      石井宏祐・石井佳世・丸田なつき
    • 学会等名
      日本ブリーフセラピー協会第12回学術会議
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] DV加害者イメージ及び被害者イメージの常識的構造2020

    • 著者名/発表者名
      石井佳世・石井宏祐
    • 学会等名
      日本ブリーフセラピー協会第12回学術会議
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] ベイトソンのアディクション観・自助グループ観はブリーフセラピーにどう役立つか2020

    • 著者名/発表者名
      石井宏祐
    • 学会等名
      日本ブリーフセラピー協会第12回学術会議
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 子育て神話とブリーフセラピー2020

    • 著者名/発表者名
      石井佳世
    • 学会等名
      日本ブリーフセラピー協会第12回学術会議
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] ペアレント・トレーニングでの肯定的変化の裏にあるもの2020

    • 著者名/発表者名
      松本宏明
    • 学会等名
      日本ブリーフセラピー協会第12回学術会議
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] アディクション支援からみた家族療法2019

    • 著者名/発表者名
      石井宏祐・石井佳世
    • 学会等名
      日本家族心理学会第36回大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] ブリーフ・コンサルテーション2019

    • 著者名/発表者名
      生田倫子・石井宏祐
    • 学会等名
      日本ブリーフセラピー協会第11回学術会議仙台大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [図書] 事例で学ぶ 生徒指導・進路指導・教育相談:小学校編 第3版2024

    • 著者名/発表者名
      石井 佳世, 石井 宏祐, 松本 宏明
    • 総ページ数
      15
    • 出版者
      遠見書房
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] 事例で学ぶ 生徒指導・進路指導・教育相談 中学校・高等学校編 [第3版]2019

    • 著者名/発表者名
      長谷川 啓三、佐藤 宏平、花田 里欧子(編)石井宏祐(分担執筆)
    • 総ページ数
      216
    • 出版者
      遠見書房
    • ISBN
      9784866160986
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 事例で学ぶ 生徒指導・進路指導・教育相談 小学校編 [改訂版]2019

    • 著者名/発表者名
      長谷川啓三、花田里欧子、佐藤宏平(編)石井宏祐(分担執筆)
    • 総ページ数
      200
    • 出版者
      遠見書房
    • ISBN
      9784866160979
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [備考] インタラクショナル・ビュウ研究会

    • URL

      http://ki2.gmobb.jp/ishiik/

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2025-01-30  

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