研究課題/領域番号 |
19K03337
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
荒木 友希子 金沢大学, 人文学系, 教授 (30334741)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | ワーク・エンゲイジメント / 保育者 / 子ども理解 / ポジティブ・メンタルヘルス / 雇用形態 / 省察 / ストレッサー / コーピング方略 / ポジティブ心理学 / ワークエンゲイジメント / 認知行動療法 / ポジティブ認知行動療法 / セルフ・マネジメント / 組織マネジメント |
研究開始時の研究の概要 |
職場における新たなメンタルヘルス対策として、職員が心身共に健康でいきいきと働くことをめざすワーク・エンゲイジメントという新しい概念が注目されている。国際的に幼児教育の重要性が高まっている中、保育者のワーク・エンゲイジメントを支援する実証研究はまだおこなわれていない。そこで本研究では、(1)保育者に特化したワーク・エンゲイジメントの規定要因およびアウトカム指標を同定することによって、保育者に特化したワーク・エンゲイジメントのモデルを構築するとともに、(2)セルフ・マネジメントおよび組織マネジメントに焦点を当てた介入プログラムをポジティブ認知行動療法に基づいて開発し、総合的に評価することをめざす。
|
研究成果の概要 |
保育者が仕事に対して熱意を持っていきいきと働くには保育現場の問題にどのように対処すればよいのか,調査によって分析した。その結果,子ども理解の困難さや給与待遇への不満を感じている保育者はワーク・エンゲイジメントが低かった。特に,保育者が子ども理解に困難を感じる場合,個人でどのような対処をしても役に立たなかったことが示唆された。保育者個人だけではなく,組織としての対応が必要であることが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子ども理解に関するストレッサーにうまく対応できれば,保育者はワーク・エンゲイジメントをさらに向上させる可能性が示唆された。保育者はメンタルヘルスの不調を抱える傾向が強いことが指摘されているが, 本研究の結果から保育者のワーク・エンゲイジメントは一般的な労働者よりも高いことが示され,メンタルヘルス不調の傾向は認められなかった。精神疾患に関連するメンタルヘルス対策だけはなく,いきいきと働くことを促進させるポジティブ・メンタルヘルス対策が保育者に有用である。また,非正規は正規職員と比べワーク・エンゲイジメントはより高かったことも示された。保育者の雇用形態の違いについても今後検討すべきであろう。
|