研究課題/領域番号 |
19K03338
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
伊藤 俊樹 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (40288759)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 自我のための退行 / ロールシャッハ法 / 芸術家 / 創造性 / 抽象彫刻家 / 創造的退行 / 自閉的明細化 / アーティスト / コンテンポラリーアート |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、画家、身体表現者、彫刻家の「自我のための退行」の有り様がどのように違うかを検討するものである。「自我のための退行」とは、自らコントールしながら、現実的論理的な思考プロセスから、夢に見られるような非現実的非論理的思考プロセスへ入っていくことであり、芸術創造の際に重要な心的機能であるとされている。本研究では、ロールシャッハ法を用いて、芸術家3群の「自我のための退行」の有り様の違いを探るものである。
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研究成果の概要 |
本研究は、ジャンルの異なる芸術家の「自我のための退行」の有り様がどのように違うかを検討するために、ロールシャッハ法を用いて、芸術家3群の「自我のための退行」の有り様の違いを探った。抽象彫刻家は、舞台美術家と比べて、色彩の象徴的使用、象徴的使用の合計、一次的過程式の合計において、多くの反応を産出した。また、コンテンポラリーダンサーは、舞台美術家よりも、イメージの合成においてより多くの反応を産出した。舞台美術家は脚本や演出による制約を受けるために、思うままに退行することができず、現実の制約を受けない抽象彫刻家やコンテンポラリーダンサーはより自由に「自我のための退行」が可能であったと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は、今まで検討されてこなかったきた異なった芸術のジャンル間で「自我のための退行」のありようがどのように違うかを検討した点で学術的意義をもつものである。本研究は、ロールシャッハ法の今後の展開に学術的発展をもたらす先駆的研究となるところに独自性・創造性があると言える。更に、本研究成果が芸術学、教育学などの他分野の学問の発展に寄与する事が期待される。
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