研究課題/領域番号 |
19K03368
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 中央大学 (2022) 自治医科大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
高瀬 堅吉 中央大学, 文学部, 教授 (80381474)
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研究分担者 |
菊地 元史 自治医科大学, 医学部, 教授 (60332988)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 位相連鎖 / 逆転学習 / 社会行動 / マウス / テストバッテリー / 行動テストバッテリー / 自閉症 / ヘッブの理論 / 自閉症スペクトラム障害 / 動物モデル |
研究開始時の研究の概要 |
Hebbは個体が行動する際の神経系の働きを説明する理論を提唱した。当該理論を構成する位相連鎖という概念について、可変性の高いものと低いものの存在が示唆されており、可変性の程度が知覚や学習に与える影響をHebbは説明した。しかし、社会行動や情動行動を含む多岐にわたる行動が発現する際の位相連鎖の役割は未解明である。位相連鎖の可変性は神経科学的手法では測定不可能であるが、行動の可変性を調べる指標を通じて推定可能である。 本研究では、逆転学習課題の成績を通じて位相連鎖の可変性が高い個体、低い個体を区別する。そして、各個体が示す行動を包括的に解析し、個体行動全般における位相連鎖の役割の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、成体期の雄性マウスに逆転学習課題を課し、その後、感覚運動機能、不安行動、社会行動、抑うつ行動を調べる複数のテストを組み合わせた行動テストバッテリーを課す。すべての実験終了後に、逆転学習課題の結果から位相連鎖の可変性が高い個体、低い個体を抽出し、行動テストバッテリーにおける各個体の結果を比較することで、個体行動全般における位相連鎖の役割を明らかにすることを目的に実験を行う。1クール(5週間)につき10匹を対象にサンプリングを行う。総計200匹まで、最大で20クールにわたり行動解析を実施してデータを得る。 これまで逆転学習機能測定で用いるバーンズ迷路テストのセットアップを行い、当該実験系を確立した。また、感覚運動機能測定で用いる視覚性置き直しテスト、プライエル驚愕反射テスト、二瓶選択テスト、嗅覚性馴化脱馴化テスト、フォンフレイ・フィラメントテスト、ホットプレートテスト、ビームテスト、ロータロッドテスト、フットプリントテスト、ワイアハングテストのセットアップも行った。さらに、不安行動測定に用いるオープンフィールドテスト、明暗選択テストや、社会行動測定に用いる社会的行動測定テスト、チューブテスト、性行動測定テスト、最後に、抑うつ行動測定に用いる強制水泳テスト、尾懸垂テス トのセットアップも行い、すべての実験系を確立した。 既に一定数のマウスを行動テストバッテリーにかけ、得られた結果を共分散構造分析によって解析し、逆転学習課題の成績が社会行動を含む、特定の行動特性に関係することを示唆する結果を得ている。昨年度は、この精度を高めるべく上記測定系で実験を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
並行して行っているプロジェクトの追加実験に時間を要し、予定よりやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
既に実験系は確立したので、1クール(5週間)あたりのサンプリング数を増やすことで、プロジェクトの遅れを取り戻したい。
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