研究課題/領域番号 |
19K03372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
丹野 貴行 明星大学, 心理学部, 准教授 (10737315)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 実験心理学 / 行動分析学 / オペラント条件づけ / 反応形成 / 自動計測 / 実験的行動分析学 / 強化スケジュール / パーセンタイルスケジュール / 反応間時間 / リアルタイムフィードバック / 実験的行動分析 / ハト |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、報酬の随伴による行動変容を、新たな行動の形成過程として捉える。ハトを用いた行動実験から行動形成の基礎的知見を得るとともに、そうした研究をさらに発展させるべく、行動の自動計測・リアルタイムフィードバックを備えた実験プラットフォームの開発を試みる。本研究から得られる行動形成の基礎的知見は、行動変容過程の理解に資するとともに、より質の高い臨床応用へと繋げることができる。また、自動計測・リアルタイムフィードバックを備えた実験プラットフォームは、新たな研究手法を提供し、基礎・応用の両場面において目視・手動で行われてきた行動形成について、その機械による完全代替化という未来像を示す。
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研究成果の概要 |
行動形成について、「地道な実験的検討の推進」と「新たな実験プラットフォームの開発」の2つを目的とした。目的1の成果として、先行研究の整理を通して、反応間時間を行動形成と指標とし、パーセンタイル・スケジュールを用いてその制御変数を検討する方法論が最良であることをつきとめた。またこの手続きを用いて、報酬提示基準の変更頻度といった変数が、行動形成の到達度や速度に及ぼす影響を明らかにした。目的2の成果として、上記の手続き下での反応型を自動計測する実験プラットフォームにより、「反応型の変容」を数量的な理解にまで前進させることが可能であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新奇な行動の獲得にかかわる行動形成は、行動の科学としての心理学の重要課題である。その基礎と応用の両面にわたる幾多の実践例の一方で、しかしその到達度や速度を左右する制御変数の実験的分析は進んでおらず、反応形成は科学というよりもさながら芸術となっている。本研究の成果は、反応形成の科学を前進させる。そして科学しての前進は、「いつどこで誰がやっても」同じ結果が得られるという知見をもたらし、応用行動分析をはじめとする応用領域における反応形成使用の信頼性や拡張性に貢献するものである。
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