研究課題/領域番号 |
19K03386
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
北村 美穂 早稲田大学, 高等研究所, その他(招聘研究員) (80748799)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | impression formation / communication / voice / emotion / 音声プロソディ / 印象形成 / コミュニケーション / 感情伝播 / 情動伝染 / 感情 / 対話 / プロソディ / 対人印象 |
研究開始時の研究の概要 |
発話の音韻的特徴(プロソディ)は、感情伝達機能を持ち対話者の気分を変容させる。プロソディをは対話の中で感情をより強めたり逆に弱めたりしながら、対話者や発話者本人の気分や認知にも影響をおよぼすと考えられるが、従来の研究では、プロソディをリアルタイムで変化させてフィードバックすることが難しく、感情の伝染の時系列的特性について妥当性の高い検討を行うことができなかった。そこで本課題では、プロソディを特定の感情方向にリアルタイムで潜在的・顕在的に変化させるシステムを用いて、プロソディによる感情表出の2者間相互作用と時系列的な感情変化に、心理・生理学的側面からアプローチする。
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研究成果の概要 |
本研究では、二者間対話場面でのリアルタイムの音韻的特徴変化が、対人印象形成や感情状態に及ぼす影響を検討した。研究の結果、リアルタイムでの話者の音韻的特徴の変化によって、対話者への印象や会話に対する印象が変化し、特にそれは対話者間の性別の一致や、音韻的特徴の同調/非同調の影響を受けることがわかった。またこうした印象変容は、生理的変化を伴って生じることがわかった。これらの成果は、二者間コミュニケーションに及ぼす発話の音韻的特徴の機能的意義を示すものであり、音韻的情報がいかに対人コミュニケーションに重要な役割を果たしているかを示唆するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題では、リアルタイムの音声変調システムを使って、音声の感情特性や二者間での音声同調が印象形成や感情に及ぼす影響を示した。これまでの対人印象研究の多くは、写真や録音された音声などを用いた研究が主であり、リアルタイムで二者が対峙している場面で検討されたもの少ない。本研究手法を用いれば、より現実場面に即した集団間での印象形成や感情生起システムの相互作用のメカニズムを明らかにすることができるはずである。
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