研究課題/領域番号 |
19K03387
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
畑 敏道 同志社大学, 心理学部, 教授 (50399044)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 不公平忌避 / ラット / 社会的行動 / フリーライダー / 動物モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、不労所得を得るもの(フリーライダー)を忌避する行動(フリーライダー忌避)の生物学的・神経科学的起源を探るために、ラットを対象として、フリーライダー忌避行動を測定するためのあらたな課題を作成することを試みる。また、ストレスの負荷や、ストレス関連ホルモンが、フリーライダー忌避行動を変化させるか否かについて検討することで、ストレスとフリーライダー忌避行動の関連性を探る。
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研究成果の概要 |
本研究では,一つの箱に2匹のラットを入れ,一方のラット(A)のレバー押し反応によって,ラットAだけでなく,他方のラットBにも餌が与えられたり与えられなかったりする複数の条件で実験を行った。その結果,自らは餌が得られない消去の場面に特異的に,相手のラットの採餌の有無によってレバー押し数が異なることがわかった。このことは,自らの反応の結果得られる強化子の数が同じでも,その結果として他個体が得る強化子の数が異なることによって,動物の反応が異なることが示された。このことは,実験の状況によっては,ラットが不公平な報酬分配に対して公平な場合とは異なる反応をすることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト以外の動物が不公平な報酬分配に対して公平な場合とは異なった反応をすることが,これまでに用いられてきた手続きよりも実験者効果が介入する可能性の低い手続きによって示唆された。このことは,モラルの進化的起源を明らかにするためのヒントとなるだけでなく,その神経科学的なメカニズムを探るために有用な課題を提供できたことを意味する。
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