研究課題/領域番号 |
19K03400
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
長谷川 武博 滋賀大学, 教育学系, 教授 (80409614)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 超特異多項式 / 指数型超幾何関数 / 対数型超幾何関数 / ドリンフェルト加群 / モチーフ / 周期解釈 / ポリログ / 超幾何関数 / 超越数 / ドリンフェルト・モジュラー曲線 / 超特異点 / 関数体版超幾何関数 / 関数体の塔 / モジュラー曲線 / 多重対数関数 / 周期 / 有限体 / ハッセ不変量 |
研究開始時の研究の概要 |
事前に異なる二つの方向の研究を行った.一つはドイリングの定理を「階数2ドリンフェルト加群」の場合に「関数体化」したもので,もう一つは同定理を「一般曲線」の場合に「高次元化」したものである.本研究では先行研究の前者の定理を「一般階数ドリンフェルト加群」の場合に高次元化する.基礎体を「関数体化」した定理の証明方法と,曲線を「高次元化」した定理の証明のアイデアとを,ベクトル的に足し合わせることによって進める.
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研究成果の概要 |
(1) 任意階数のドリンフェルト加群の指数型超幾何関数および対数型超幾何関数をそれぞれ定義した. (2) カーリッツ加群の n 回テンソル積の指数関数の係数の全成分を決定し,各成分がカーリッツ加群の指数型超幾何関数の一次結合で表示されることを示した.また,カーリッツ加群の n 回テンソル積の対数関数の係数の全成分を決定し,各成分がカーリッツ加群の対数型超幾何関数の一次結合で表示されることを示した. (3) カーリッツ加群のモチビック・対数型超幾何関数を定義し,カーリッツ加群の対数型超幾何関数の代数点での特殊値がふたたび代数的数であるための必要十分条件を与えた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1) Thakur の超幾何関数では代数体の世界の超幾何関数的現象を関数体の世界に再現しきれなかったが,ドリンフェルト加群の超幾何関数を定義したことで,再現できる範疇が拡がった. (2) カーリッツ加群の n 回テンソル積の指数関数および対数関数の係数の全成分を決定したことで,関数体版超越数論の発展が大いに期待できるようになった. (3) カーリッツ加群のモチビック・対数型超幾何関数を定義したことで,関数体版超幾何関数論にモチビック的手法が持ち込めるようになった.たとえば,Anderson-Brownawell-Papanikolas の結果(ABP 判定法)などが使えるようになった.
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