研究課題/領域番号 |
19K03447
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
|
研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
北山 秀隆 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (20622567)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 整数論 / 有理性問題 / Noether問題 / ガロアの逆問題 / Noether 問題 / ネーター問題 |
研究開始時の研究の概要 |
与えられた体Kと有限群Gに対して、Kのガロア拡大体Lでガロア群がGと同型になるものが存在するかという問題は、ガロアの逆問題と呼ばれ、よく知られているものである。特に、Kが有理数体のとき任意の有限群GがK上のガロア群として現れるかという問題を指すことが多く、現在のところ未解決である。ガロアの逆問題は、現代整数論における中心的な主題の一つである絶対ガロア群に関するものであり、興味深い問題である。本研究計画では、ガロアの逆問題を背景とするネーターの有利性問題の研究を進めることを目指すものである。
|
研究実績の概要 |
ガロアの逆問題への1つのアプローチとして、有理関数体上への有限群の作用による不変体の有理性を考察する問題が、20世紀初頭に Emmy Noether により提唱された。この問題は現在も未解決であり、本研究計画はこの Noether 問題への寄与を目的とする。今年度は、国立台湾大学の Ming-chang Kang 氏、新潟大学の星明考氏との 2014 年の共著論文 "Quasi-monomial actions and some 4-dimensional rationality problems" (Journal of Algebra, 2014) で提唱した "Quasi-monomial action" の場合の研究を進めることを目的とする研究を継続した。 今年度は、具体的には以下の内容である。 (1)上記論文で付けていた「純単項」という条件を緩める研究をまとめた "Rationality problem of two-dimensional quasi-monomial group actions" (星明考氏との共著)を昨年度に学術専門誌に投稿していたが、査読者からの指示に基づいて改訂作業を行うことになった。想定以上に難しい改訂になり時間を要しているが、その分、幾何学的枠組みからの理解が進展し意義が大きかった。 (2)それをさらに拡張し、2次元の場合の一般の quasi-monomial action を扱った研究を星明考氏・池田愛輝氏との共同研究として昨年度から継続した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究すること自体は概ね順調に進展しているが、新型コロナの影響により研究発表や共同研究のための出張予定をすべてキャンセルしている状況のため、総合的に見ればやや遅れている。Ming-chang Kang 氏、山崎愛一氏、星明考氏との共著論文 "A two dimensional rationality problem and intersections of two quadrics" が学術専門誌 Manuscripta Mathematica に掲載された。この続編に当たる研究も現在進行している。
|
今後の研究の推進方策 |
総合的にはやや進展が遅れているが、研究すること自体は概ね順調に進展しているので、今後もこの方向で継続する。これまでも共同研究を行なってきた Ming-chang Kang 氏、山崎愛一氏、星明考氏とは今後も連携を取り合い研究を進めていく予定である。
|