研究課題/領域番号 |
19K03526
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
南 就将 慶應義塾大学, 医学部(日吉), 教授 (10183964)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | Sturm-Liouville 作用素 / ランダム作用素 / シュレーディンガー作用素 / 絶対連続スペクトル / 離散スペクトル / 点過程 / 実効再生産数 / Sturm-Liouville作用素 / 固有関数展開理論 / 逆スペクトル分解 / ランダム行列モデル |
研究開始時の研究の概要 |
研究課題名にあるSturm-Liouville作用素は微分作用素の一種であるが、本研究ではその係数を一般化することにより2階差分作用素および超関数的なポテンシャル項を持つシュレーディンガー作用素を同時に扱える理論を整備し、逆スペクトル問題の解を従来知られているものから本質的に広げることを検討する。また作用素のクラスに適切な位相を設定することにより、ランダム行列モデルの連続極限の問題を統一的に扱うことを目指す。
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研究成果の概要 |
一般化 Sturm-Liouville 作用素の例として、ホワイトノイズに2乗可積分な減衰因子をかけたものをポテンシャル項とする1次元シュレーディンガー作用素を考察した。ポテンシャル項はランダムな超関数であるが、作用素は対称作用素として定義され、確率1で自己共役となる。また、そのスペクトルの正の部分は確率1で絶対連続となり、負の部分はゼロ以外の集積点を持たない離散型であることが証明された。特に作用素は下に有界となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ホワイトノイズ・ポテンシャルは物理系が含む「乱れ」の数学的な理想化と言え、このようなモデルを詳しく研究することにより乱れを含む物理系に対する理論的な洞察が得られる。また、ポテンシャル項が超関数であるため、そのスペクトル解析には通常の関数解析的手法では足りず、確率論的手法を用いる必要がある。本研究の成果はこの2つの意味で乱れを含む物理系に対する数理解析の新しい事例と方向性を示している。
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