研究課題/領域番号 |
19K03544
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
上原 崇人 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 准教授 (40613261)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 力学系 / 有理曲面 / K3曲面 / エントロピー / 力学系的次数 / 複素曲面 / 双有理写像 / ジュリア集合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究で遂行する研究計画は次の4点である: (a) これまでの研究で構成したK3曲面の族を用いて, K3格子上の写像に対応するK3曲面上の写像の実現可能性を調べる. (b) これまでの研究で構成したK3曲面の族の適用可能範囲を広げる. (c) 複数個の Siegel 円板を許容する写像を具体的に構成する. (d) 写像に対する最大エントロピー測度を解析する.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は, 2次元のコンパクト複素多様体上の自己双有理写像のよる力学系の解析である. ここでは, 2次元複素多様体の特別なクラスである, 有理曲面とK3曲面に焦点をあてて研究を行った. まず, 有理曲面上の双有理写像による力学系に対して定義される力学系的次数と呼ばれる量全体のなす集合の構造を具体的に決定した. また, 以前構築したK3曲面の張り合わせ構成の中に, 18次元の射影的K3曲面族が存在することを示すことで, 力学系を解析するための相空間の研究を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有理曲面においてはどのくらい豊富に双有理写像による力学系が存在するか知られていなかったが, 本研究成果により, 力学系的次数を介して豊富に力学系が存在することが示された. また, K3曲面においてはトレリの定理を用いて力学系の存在については調べられているが, 周期写像の記述が難しいため, 力学系の具体的記述が一般には困難である. そのため, K3曲面の張り合わせ構成の研究は, 力学系の具体的な研究の可能性を示唆しており, 重要であると考えられる.
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