研究課題/領域番号 |
19K03549
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
|
研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
神保 道夫 立教大学, 名誉教授, 名誉教授 (80109082)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | quantum toroidal algebra / deformed W algebra / integrals of motion / 量子トロイダル代数 / 運動の保存量 / リー超代数 / シャッフル代数 / トロイダル量子群 / W代数 / qq指標 / スクリーニング作用素 / qq 指標 / qq character / 共形場理論 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の量子可積分系研究はほとんどがアフィン量子群の対称性を基盤とするものであった。本研究はその手法をトロイダル量子群対称性をもった量子可積分系に拡張することを目的とする。具体的には共形場理論における運動の保存量のq変形を対象とし、表現論的な方法に基づいて可換作用素族の構成とそのスペクトルの記述を行う。特に懸案であるODE/IM対応(スペクトルとある種の微分作用素族との間の1対1対応)の解明を目標とする。
|
研究成果の概要 |
可積分系への応用を見込んだ量子トロイダル代数の研究を行い以下の成果を得た。1)gl_n型量子トロイダル代数の脇本表現をgl_1型部分代数の積に制限したときの分岐則を与えた。この結果はコセット型W代数W(gl_n/gl_{n-1})のq変形が変形W(gl_{n|n-1})代数であることを具体的に示している。2)gl_1型量子トロイダル代数の余加群となる代数K_1を導入して古典型変形W代数を統一的に記述し、可換な部分代数(運動の保存量)を構成した。3)代数K_1をgl_n類似K_nに拡張し、その可換部分代数を構成した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
W代数は共形場理論の数学的定式化である。量子トロイダル代数はW代数のq変形の研究に有力な方法を与えている。これまでの研究は概ねA型の場合に限られていたが、本研究では量子トロイダル代数を少し拡張することによって、一般の場合の統一的扱いに一歩を踏み出した。特に「localな運動の保存量」と呼ばれる可換な部分代数の構成がA型の場合とほぼ同じ方法でできることがわかり、今後の研究への素材を提供できたと考えている。
|