研究課題/領域番号 |
19K03569
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
千原 浩之 琉球大学, 教育学部, 教授 (70273068)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | フーリエ積分作用素 / 超局所解析 / ラドン変換 / X線変換 / 波面集合 / 医用画像 / トモグラフィー / CTスキャナー / 医療画像 / 線質硬化 / 積分幾何学 / X-線変換 / 再生公式 / 解析的波面集合 / 幾何学的トモグラフィー / 測地的X線変換 / テンソルトモグラフィー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、まずユークリッド空間におけるラドン変換の構造や性質について超局所解析の観点で見直し、ラドン変換をデータとする再生の可能性や一意性を考察する。特に不完全データの問題等の応用数学や実学とも関連する課題について波面集合を通じて考察する。研究が順調に進むようであれば、最先端分野であるテンソルトモグラフィーとよばれるある種のリーマン多様体上の測地的X線変換に関連した基礎研究に取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究では積分幾何学の超局所解析および幾何学的トモグラフィーについて研究した。まず、地震学に現れる平面上の双曲型ラドン変換と放物型ラドン変換の再生公式の精密化と高次元化を行った。これらの結果は既に2編の論文として出版されている。次に平面のなす空間上に複素数値相関数を持つフーリエ積分作用素を導入した。これはラドン変換の像の超局所化を与えるものである。最後に、ユークリッド空間上のd平面変換のフーリエ積分作用素としての正準関係を具体的に記述した。さらに線質硬化によるCT画像の乱れは2つの凸金属領域を包む超曲面を特異台とする conormal distribution であることを証明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
d平面変換の超局所解析の結果は従来の2次元に限られていたCTスキャナーに関連する超局所解析を現代の3次元CTスキャナーに関連する超局所解析の基盤を築くものであり、今後のさらなる様々な応用が期待される。一方、一般のアフィン・グラスマン多様体ではなく平面のなす空間に限定ではあるが、CTスキャナーで言うところの観測データに相当する超関数の超局所化の方法を構成したことになるが、超局所解析と深層学習を利用するCT関連の最先端の応用数学では観測データの超局所解析に踏み込めておらず、本研究はその意味で応用される可能性がある。
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