研究課題/領域番号 |
19K03592
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
齊藤 公明 名城大学, 理工学部, 教授 (90195983)
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研究分担者 |
三町 祐子 名城大学, 理工学部, 准教授 (00218629)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 超汎関数空間 / 無限次元確率解析 / 無限次元ラプラシアン / 量子確率過程 / 量子確率論 / ホワイトノイズ理論 / 力学系理論 / 数理ファイナンス / 量子情報論 / 超汎関数空間論 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの基盤研究において,超関数空間を新しく構成し繰り込みをせずに,無限次元ブラウン運動の冪を自然に定義することに成功している.本研究においては,この超関数空間を基に新しい超汎関数空間を構成し,この空間に基づく無限次元確率解析を構築して,応用展開する.本解析では量子場の理論での発散量を超関数として数学的定式化することができ,その解決が期待できる.そのために必要な一般化されたレヴィ・ラプラス作用素に基づく確率解析を整備し,量子確率論などへの関連付けを念頭におき,理論展開を試みる.無限次元解析に新しい手法を導入し,量子確率論,量子情報論,力学系理論等への展開を新しいものとすることが期待される.
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研究成果の概要 |
本基盤研究を通じ,特にホワイトノイズ超汎関数空間の構成に基づき,一つの無限次元確率解析を構築し,量子確率論,量子情報解析への応用展開において成果を多く得た.本研究における確率解析において基盤となるホワイトノイズ超汎関数空間を直ウィナー積分として捉え直し,高次レヴィラプラシアンの定義域をランダム化して,その生成する無限次元ブラウン運動の連続時間表現に成功した. さらに無限次元ブラウン運動を変数とするデルタ超汎関数に関する確率解析を展開し新しいホワイトノイズ超汎関数解析を構築した.その他, チェザロ型量子大数の法則と高次レヴィラプラシアンの特徴づけについて量子確率論的意義を与えた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超関数空間を新しく構成し,無限次元ブラウン運動のべき乗を定義することに成功した結果は,量子場の理論での発散量δ(0)を超関数として定式化することにより繰り込み無しで回避することができるという独自性があり,この超関数空間を基に新しい超汎関数空間を構成し,無限次元確率解析を構築する.本研究は場の理論のYang-Mills 方程式と等価であるLevy Laplace方程式の研究基盤となるものである.本研究における確率解析の理論面の整備,応用展開は他にない独創的な研究であり,無限次元解析に新手法を導入し, 量子確率論、量子情報論,量子力学系理論などへの展開を新しいものとする意義のある研究である.
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