研究課題/領域番号 |
19K03607
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12030:数学基礎関連
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研究機関 | 湘南工科大学 |
研究代表者 |
中上川 友樹 湘南工科大学, 情報学部, 教授 (20386890)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | コードダイアグラム / 三角形分割 / ヤング図形 / 増大木 / 幾何グラフ / 弦展開 / トレミー重み / トレミー関係式 / Genocci数 / トレミーの定理 / オイラー数 / Tutte多項式 / 離散数学 / 組合せ論 |
研究開始時の研究の概要 |
弦の交差に関連する対象,特に一般三角形分割と交差の展開について,解明していく.現時点では,以下の項目について重点的に調べることを考えている. ・k-カタラン数:k-三角形分割の個数は、k-カタラン数によって数え上げられる.本研究では,k-カタラン数により数えられる新しい事象の発見とそれらの事象の解明を目指す. ・非交差コードダイアグラムの分布:与えられたコードダイアグラムを展開し尽したときの個々のコードダイアグラムの重複度については,ごく基本的な事実しか明らかになっていない.本研究では,非交差コードダイアグラムの分布を解明することを目指す.
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研究成果の概要 |
コードダイアグラムとは,端点を共有しない弦の集合である.本研究では,与えられたコードダイアグラムEについて,それに含まれる弦の交差を解きほぐして新たな2つコードダイアグラムを生成する操作に注目した.この交差の展開操作を次々と繰り返すと,最終的には交差のないコードダイアグラムまで展開し尽くすことができる.このようにして得られる非交差コードダイアグラムの重複集合NCD(E)は展開の順序によらずに一意的に決まる.本研究では,組合せ論の観点からNCD(E)の性質を詳しく調べた.特にその位数が他の組合せ構造である,ある種のヤング図形や増大木の個数と一致することを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,平面上の1つの円における複数の弦の配置、という古代より人類が親しんできた対象について新たな知見を付け加えたことである.この弦の配置について交差の展開操作を繰り返して施すことにより結果的にそれぞれの配置が交差を含まない配置にまで還元される.それに関連する数え上げ問題において、他の重要な組み合わせ的な構造、交代置換、増大木、および0-1ヤング図形など、と密接な関連があることが明らかになった.今後の方向としては、単に数え上げ問題だけでなく弦の配置の構造と他の組合せ構造との間の1対1対応を示すことができれば、さらに弦の配置の研究の重要性を補強することになると思われる.
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