研究課題/領域番号 |
19K03615
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 千葉工業大学 (2023) 東京大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
竹内 知哉 千葉工業大学, 数理工学研究センター, 主席研究員 (90508277)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 正則化 / Tikhonov 正則化 / Morozov 原理 / 非線形最適化 / 最適化 / 逆問題 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
機械学習や深層学習など広義の逆問題として捉えられる方法を現実の課題に適用するには、優れた予測モデルの設計に加え、モデルが観測データに過適合しないよう適切に逆問題の解を決定することが肝要で、その代表的な方法にTikhonov正則化手法がある。本研究では、これまで手探りで決めていた正則化パラメータを大量のデータを利用して経験や勘に頼ることなく自動的に決定する方法の開発を行う。
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研究実績の概要 |
本年度はMorozov原理を拡張した正則化パラメータ決定の族によるパラメータ決定について前年に引き続き考察した.Morozov原理はノイズレベルに合わせて正則化パラメータを選択する方法である.Morozov原理をTikhonov汎関数に対する値関数から定まるハイパーパラメータ付きの関数の最小化問題として表現することができる.ハイパーパラメータが1の場合が通常のMorozov原理に対応し,ハイパーパラメータ無限大の極限がMorozovによるcriterion phiと呼ばれるものに一致する.このハイパーパラメータから定まる値関数はハイパーパラメータに関して単調に減少するが,あるハイパーパラメータの前後で減少率が急激に下がる.その点を最適なハイパーパラメータとしてMorozov原理によって,より精度のよい正則化解を与える正則化パラメータを決めることができることが期待される. 本年度は上記の内容に加えて最適潮流計算を題材に非線形最適化問題について考察した.具体的には変圧器リアクタンス近似モデルとして2次多項式を採用した場合の準ニュートン法とニュートン法によるACOPFの性能について,東京エリア上位2電圧系統を対象に比較した.また,混合整数計画問題として定式化されるSecurity-Constrained Unit Commitment(SCUC)において,各時間断面における電圧,無効電力,調相設備といった系統運用上の条件を考慮した運用計画へ修正するために,交流法最適潮流計算(ACOPF)モデルの開発を行った.さらにACOPFで得られた結果をフィードバックしてSCUCを修正する反復計算を行うSCUCとACOPFの連携計算により,SCUCにおいて送電損失や系統運用上の電圧などの制約事項と経済性を両立させた計画を作成する一連のスキームを開発した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
他のプロジェクトに想定以上に時間とリソースが割かれてしまい本研究の時間を確保することが困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
Morozov原理を拡張した正則化パラメータ決定手法の研究を継続し、具体的な問題を通じて手法の有効性を検証する。
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